誰かを楽しませるためのうそ

誰かを楽しませるためのうそをついてみたいと
多少後ろめたさを感じながら私も思う。
たぶん多くの物書きがもつであろうそんな想いを、
作者は物語にさりげなく忍ばせる。
降りつづく雪のように綴られるストーリー。
あかいかわ文学特有の心に沁みるやさしさのある文体。

もうひとつ、
罪そのもののように無垢な大粒の雪…
これほど雪の本質を言い当てた表現を私は知らない。
(私は雪国出身なので雪にはこだわりがあります)
あかいかわさんは雪にこだわりがあるのだろうか。
嘘でもいいので「ある」と言ってほしい。

雪ネコ、かわいいかも。

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