雨の日を生きる

"青い傘を晴れた空の代りにして"詩人は雨の中を歩き、"しみいるように美しい"紫陽花をさがす。(紫陽花をさがしに)
 挫折や絶望や焦燥に耐え切れず空が泣いても、詩人は生きることを諦めない。その静かな意気地がとても粋で素敵だ。

"細い糸ほどの言葉でも/痕跡を残していけたなら/いつかは途切れてしまっても/かすかな光の名残になって/誰かの心を照らせたなら"(ほそいいと)…すべての詩人の希みかと思う。
"わたしはわたしの為に/ココロを紡ぎ続ける"(あとかたもなく)…すべての詩人の仕事かと思う。