特別指定封域、2041年冬。特定熱源体を巡る、雪降る夜の交錯と熱。
カルデラの雄大な光景に抱かれた、■■湖のほとり。
かつて自然公園法に基づく国立公園の一角としてその景勝と手つかずの自然で知られた清涼な地域は、今から15年前の2026年に制定された特定熱源体対策特別措置法(通称“熱災特措法”)に基づく特別指定封域として警戒体制が敷かれている中にあった。
美冬の目線の先では、今日もまた、薄暗くなった窓の外を雪が降り始めている。
平穏な町に棲みついた異形の化物 “特定熱源体”、
そこに暮らす美冬と秋人を、町に縛りつけるもの。
特定熱原体災害を巡る、一夜の描画。
※ゆあん様の自主企画『筆致は物語を超えるか【雪を溶く熱】』参加作品。
共通のあらすじに沿って、自由な文章表現・設定・解釈で作品を創りあう企画です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897819384