それから
それから、夏は飛ぶように過ぎ、秋が来て、それも去って行った。
シャーロットの才能はオペラ界で広く知られるようになり、下宿先も見つかって順調に暮らしていた。
オーガストやデイヴィッドとは、あれ以来連絡も取っていないが、気にしていなかった。
母のような立派な歌手になったら、いつかオーガストの元を訪れるつもりだった。その頃には、オーガストも許してくれるだろう。
今、街はクリスマスの明るいムードに包まれている。
シャーロットは連日、オペラのクリスマス特別公演でヒロインを演じていた。
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