異世界踏破譚～六つの異世界と五名の巫女～

記憶を失くした少年・リューンは自身が異世界転生者であると理解した。
彼を助けたのは橙色のウルフカットをした少女・シャル。
いかにもありきたりな目覚めに胸を高鳴らせる彼だったが、ひと月が経っても何も起きなかった。
彼は『自分は転生しただけの人間だったんだ』と考えを改めながら山小屋を住処に約一年、仙人のような生活をしながらチートと呼べるかもしれない能力を磨きつつ、シャルと過ごす。
そんなある日、事件が起きる。
それは六つの異世界の平和を破壊する魔王の封印が解かれるというモノだった。
話を知ったリューンは隣にいるシャルを見やる。
己が転生した理由は『これ』なのだと。