第18話 地獄の授業参観
アンタレスは廊下を歩いていた。
めちゃくちゃ長い廊下である。
そして入り組んでいる。
私立っぽい(小並感)。
「(あれここ、さっきも通った気がする。
無限ループって怖くね?)」
彼女はそこら辺にいた人に聞いてみた。
「すみません、小学5年生の教室はどこですか?」
「そこ」
「は?」
そこら辺の人は、アンタレスの背後の部屋を指差す。
どうやらここが、アントニオの教室らしい。
アンタレスは礼を言いながら教室に入る。
中にはイスに座っているアントニオが!
「(いた。
ちょっと鋭い言い方すぎたかな)」
彼女は周りの親に挨拶しながら、アントニオの後ろへ行く。
そして授業が始まった。
↓先生
「はいでは授業を始めたいと思いまーす。
ではまず40÷5をしてくださーい、アントニオくん」
「へい」
↑アントニオ
「返事は、はい…ですよー」
「へい」
彼は平然と言う。
「8」
「正解でーす」
「あの子、無自覚最強みたいで良いよね」
「だよね〜」
他の親たちがアントニオについて話した。
アンタレスは思う。
「(私の事?…私 自覚してるか)」
↓先生
「はい注目。5+3÷4×9は?アントニオ…」
「へい」
「はい……ね?」
「へい、11.75」
「正解」
↓アンタレス
「(あれ私、18って答え出たんだが…)」
なんだかんだで、いつのまにか授業は終わっていた。
アンタレスは水筒を飲むと、
「…アンタレス⁉︎なんでこんな所に⁉︎」
↑アントニオ
「いや、ロッシュだと若いからあれだろ?犯罪者になる。だから私が来たのだ。
なぜかは知らんが、強制参加なんだろ?」
↑アンタレス
「
「ハァ⁉︎⁉︎⁉︎」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
校舎の裏庭では、妖退と品本が会話していた。
「校長に頼んで、
完全に人間に溶け込んでいる。いつまで、ここにいる気か。
……いや、俺の〝
↑妖退
↓品本
「やっぱりそうじゃないですか?バカですもんね、妖退様は」
「酷い」
「しかしテレビ様がまだ校舎内で張り込んでおりますが、いつまでいるつもりなのでしょうか」
「それは俺が指示したんだよ。テレビは擬態できるからね」
「そうだったのですか。妖退様らしくない、良い配役ですね」
「え??????」
彼の言った通り、テレビは校舎内にいた。
しかも廊下の隅にある観葉植物に擬態していた。
「(早く家帰って酒飲みたいですねぇ……)」
さすがの彼も、この授業参観が始まってから3時間、ここにずーーーーーーっといたせいか、ストレスが溜まってきたようだ。
「(早く仕事終わらせて酒飲みたい。
飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい飲酒したい……)」
そんな中、
アンタレスだ!彼女は誰かと電話している様子である。
「もしもしロッシュ?私だよ私」
「名前はなんですか…」
「アンタレス アンタレス」
「(アンタレス⁉︎⁉︎)」
テレビは歓喜した!やっと何かが動いた!と。
「OK。じゃあマック寄って帰るわ」
↑アンタレス
「はーい、待ってます」
↑ロッシュ
「(マック……こいつらを追いかけてみれば、こいつらの所在地がわかるかもしれません!
なら、追跡する価値はあります)」
↑テレビ
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