第24話 妖怪と怪物
その頃、アンタレスと妖退は、家からまぁまぁ離れた神田川にいた。
月が高い位置にある。人々は寝ているようだ。
「……被害の事を考えて、場所を変えるとはなぁ」
↑妖退
「成長してるからね」
↑アンタレス
「俺は今までお前の事を、舐めプおばさん だと思ってたよ」
「……は?今なんて言っtはい、おばさん です」
アンタレスは無駄な口論を避けるため、大人しく言った。
「(何が言いたいんだ?この おばさん)」
↑妖退
ブシャァァァァァァァ
彼はアンタレスの腕を刀を振らずに切り落とした。
「ほう、不可視の薙ぎ払いか。大したものだ。
お子様の癖には強くなったな、お前」
アンタレスは腕を再生しながら称賛する。
「やっぱ近距離戦最凶技の
↑妖退
「そりゃそうだろ」
「じゃあ遠距離攻撃バンバン撃つね」
「良いよ別に」
「
妖退はX字型に空間の斬撃を飛ばす。
アンタレスは浮遊して避けると、杖から光の刃を妖退に向けて大量に発射!
「パルサー…」
ズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォンズドォォォン
「(
妖退は光の刃を避けながら、刀を背中から前方に振るった!
アンタレスの頭上から、降り注ぐように軌道の複雑かつ無数の空間の斬撃が落ちてくる!
「(私がいる高度よりも高く飛ばしたか)」
彼女はワープしながら斬撃を全て避けながら、杖からビームを妖退に向けて撃った。
「ライマンアルファ!」
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!
極太ビームが地面を抉りながら、妖退の腕を吹き飛ばす!
しかし彼はすぐに再生。刃先から空間のビームを狙撃!
ズバァァァァァァァァァァァァン
「遅い、遅い」
↑アンタレス
「
妖退の刀から星の形の斬撃を飛ばした!
アンタレスは避けるが、星の斬撃が追尾してくる。
「追尾性能のついた斬撃を開発したのか…良いね」
「(別に星じゃなくても操作可能なんだけどな。
刀を振ったら斬撃が出るんじゃなくて、俺が生み出した空間を鋭利にして、振りと同時に発射してるだけだし)」
「エバーシェッド」
彼女の周りに斬撃が周りを回り始めて、星の斬撃を吹き飛ばした!
そしてビームを妖退に向けて撃つ!
ズバァァァァァァァァァァァァン
彼はビームを避け続けながら、斬撃を発射した!
「(消耗戦にするつもりか)」
↑アンタレス
「
妖退が刀を背中から前方に振り、星の斬撃を地面に向けて放つ。
その斬撃たちが地面に突き刺さると同時に、周囲のビルが空に向けて吹っ飛んだ!!
ズババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ
アンタレスは飛んでくるビルをワープで避け、妖退の周りに光の刃を大量に出現!
「マグネター…」
光の刃が一斉に妖退に向けて飛んだ!!
しかし彼は光の刃を周りに発生させた空間の穴に通らせて、動く事無く回避。
光の刃は別の空間の穴から出てくる。
どうやら光の刃を別の場所へワープさせる事で、直撃を防いだようだ。
そして、吹っ飛んだ大量のビルを上空でもっと巨大な空間の穴を発生させ、中に入れさせた!
「⁉︎…」
「(ビルで怪物を粉々にするッ!!
↑妖退
ビルを入れた穴を閉め、今度は横向きに空間の穴を開けた。
そこから、ビルがミサイルのようにアンタレスに向けて飛んでくる!
アンタレスは空間操作でビルの動きを止めると、ゆっくり地上に置いた。
妖退は疑問に思う。
「(⁉︎…今までの
今回は置いた。なぜだ?…もしや舐められている⁉︎
もっと広範囲で高密度で避けにくい攻撃をして消耗させなければ…
妖退が刀を振った直後、ビルが次々と破壊されていった!
しかし斬撃は出ていない。
アンタレスは一瞬で見極めた。
「(不可視の斬撃を撃ったか。ビルの壊れ具合からして、上空の半径1kmは斬撃が飛んでいる。
一旦地上に戻ろうかな)」
彼女は地面に着地した。
その瞬間を妖退は見逃さなかった!!
「
彼の刀から地を這う空間の斬撃が放たれる!
同時に空間の斬撃の合間を埋めるようにうねる斬撃も発射された。
「ラブルパイル・コントロール」
アンタレスはその場に立ちながら杖を強く握ると、なんと彼女の周りの地面が盛り上がり、向かってくる斬撃を四方に弾き飛ばす!
そして、その流れで杖を上げ、彼女は呟いた。
「
アンタレスの後ろに巨大な空間の穴が開き、そこから巨大な隕石が!!
↓妖退
「(俺にあの隕石をぶつけるつもりなのか!
彼は刀を地面に突き刺すと、地面に巨大な空間の穴が空いた!
隕石が巨大な空間の穴に触れると同時に消える!
「(せっかく引き寄せたのに)」
↑アンタレス
「(あいつ、やっぱり息切れしてない!)」
↑妖退
アンタレスは杖の先端を槍に変形させて、妖退に向けて振る!
2人の距離はそれなりに空いているのに、なぜか攻撃が届いた。
どうやら飛ぶ斬撃が放たれたようである。
ブシュッッ
「ゔっ⁉︎…」
妖退は首元を切られたが、怯まずに刀を振るう。
ブシャァァァァァァァ!!
彼の刀は短いはずなのに、アンタレスの胸に傷をつけた。
「⁉︎…(いや、刀の空間同士を繋げて、無理やり刀身を伸ばしたのか。
ビームパターンで感電させて束縛しよう)」
アンタレスの杖から、電気の網を飛ばした!
電気の縄が妖退を捕まえるように展開する。
「
妖退の周りに空間の斬撃が発生し、縄を切り裂きながら吸収した。
「(俺が疲れてんの、奴は勘づいている。
短期決戦で決めるしかないが、一気に力を使いすぎると後が怖い)」
彼は周囲を見てみた。
粉々に崩れたビルや屋台、線路が転がっている。
「(見慣れた屋台がある。
あんな事言っている暇じゃない。
↑妖退
移動しない空間の斬撃がアンタレスの周りに生み出され、彼女の動きを封じた!
「(お、周りを囲んだか)」
↑アンタレス
「(
↑妖退
彼によって振られた刀から数多の三日月状の空間の斬撃が吹っ飛び、地面を削ってアンタレスを襲う!
斬撃は不規則に動いて、彼女を惑わした。
そして、今度は刀から星の斬撃を放つ!
斬撃の監獄に閉じこめられたアンタレスは、飛んでくる斬撃を避ける事しかできなかった。
さらに刀を振ってもないのに、虚空から空間の斬撃が大量に発射されるッッ!
しかし、妖退の腕が吹っ飛んだ。
「……は⁉︎⁉︎」
「すまないね」
空間の斬撃で囲んだはずのアンタレスが、外に出ているではないか。
「は?なんで?」
↑妖退
「甘いな。だが、すまない…敵同士だからな」
↑アンタレス
「そうか…………」
彼は額に巻いているタオルを外す。
すると、なんと額に鋭い目が現れた!
「やっぱお前、妖怪だったんだ」
アンタレスは呟く。
妖退は言った。
「この額の目は物の動きが、ゆっくり見える。
合計4つ、俺は視覚を持っているんだよ」
「お前も私と考えている事は一緒らしいな」
「やるべき事はわかってるな?星の怪物」
「もちろん」
アンタレスは杖が変形した槍もしっかりと握り、体勢を構える。
妖退も刀をしっかり握って構えた。
ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
血が舞う!!
地面が抉れて、砂埃が晴れると、首が切り落とされている妖退が立っていた。
彼の背後には、アンタレスがいる。
「………………やっぱ無理か」
妖退は笑いながら、彼女に言った。
「5年前の戦い、北斗七星7人全員vs.お前で…お前が2人○して逃げたからな。
あの時の事はよく覚えている。そんな奴に単騎で倒せるわけないか」
↑妖退
「……そう、ごめん」
↑アンタレス
妖退が空間の斬撃と共に消滅していく。
アンタレスは空を飛んで、アントニオたちの元へ向かっていった。
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