第51話 プレゼント

そして、しのぶに向けて、稲妻を振るロッシュ。


彼女はしのぶの前に猛スピードで迫ってきて、稲妻を振った!




ザンッ


「⁉︎」


しのぶが、振り下ろされた稲妻を手で掴み、ロッシュの腕ごと奪い取る!


ブシャァァァ


そしてその稲妻で、彼女の首元を狙った!


ロッシュは口で迫る稲妻を止める。

力が強い!


「(ゔっ、押されている!)」



その時、アントニオがジャンプしてきて、しのぶの頭上から、まな板を振るう!


しのぶは背中から、血の触手を大量に伸ばした!



シュルルルルルルルルルルルルルルルルルr


ガンッッッ



アントニオは全て切り、しのぶの腕に乗る。


「(え⁉︎)」



「ふんっっっっ!」




ブシャァァァァァァァァァァァァ



しのぶの心臓が舞った。



そして別の場所でも同時に、里奈の心臓が吹き飛び、アンタレスによって破壊された。





パラパラパラパラ……



里奈の体が煙のように消えていく。

しのぶは焦った。



「(体が消滅していく!)」


しかし体に力が入らない。


「(ここまでなのか…⁉︎)」



ストン



しのぶは、地面の上に座った。そして、アントニオとロッシュの2人に言う。

体の半分が心臓と共に消し飛んでおり、なぜ生きていられるのかと疑問に思うほど、彼女の体はボロボロだった。


「お前ら…こんな事して、何が楽しい。

誰もアンタレスとお前の百合なんて求めていない。

その上 強いとか…私たちがバカみたいだ」

↑しのぶ



「私たちがバカなんですよ」

↑ロッシュ



「は?」


「私たちは、これ以上 被害を出さないと考えても、その結果がこれですから。

それに、この場所に来るまでは、私はアレース側が悪だと思っていました。耳が良かったから、この場所を特定して誤解を解きましたけどね。

父親の考えている事すらわからなかった。

ずっとアンタレスさんが良い方だと思っていたんです」



「……お前らは生物の風上にも置けない。

このバカ野郎共!!」


「でも平和に暮らすには、結局こうするしかなかったのかもしれませんね……」



「………お前らが勝ったわけではない。私が呆れてやったんだ。感謝しな」


「はい………」




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



アンタレスは、里奈の残った服の上に、花を乗せた。

この花は、クリスマスの時についでに買った花だ。



イレスが尋ねる。


「何をしている?」


2に、プレゼントさせてもらっているんだ。

申し訳ないからな………」

↑アンタレス



「そうか、だが2人が喜ぶわけないだろ。

自身を○した奴からは、何をもらっても嬉しくない」




「お前が私を○して、2人を喜ばせる事はできるか?」


「もちろん可能だ」


「部下に私を任せて、お前は遠くから見ていただけなのに?見○しだぞ?」


「……………」

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