第36話 カシオペヤ

アンタレスは窓の方を見た。


「(今まで感じた事の無い雰囲気だな)」






















極寒操作能力アンブリドーレラ……」


突然、強い風でテーブルと窓ガラスが吹き飛ぶ!!粉雪が舞った。


ガシャァァァァァァァァァン



そして赤い帽子を被り、赤い服を着た少年が、立っていた。

彼の目は、一般的に黒目の部分が白で、白目の部分が黒であった。


彼は呟く。



「まさか気配がすると思ったら、こんな閑静な住宅街にいたなんて…」


「誰だお前」

↑アンタレス


↓少年

「アンタレス討伐組織アレースのイレスが配下、北斗七星 雪吹雪の聖衣 参太だ」


「ほう、聖衣か…よろしくな。まさか北斗七星がたった2年で復活するとはな。

結構やる時はやるなぁ」


アンタレスは余裕そうに腕を組んで、アレースを称賛した。

聖衣は疑問に思う。


「何言ってんの?敵だろ お前にとって」


「私と1番長く接しているのが君らだからね。

それにしてもお前、見た事無い顔だな。新入りかい?

私は強いぞ…少なくともあの北斗七星で最強とも言われている宮野みやの 里奈りなに致命症を与えたくらいにはな。

最年長で経験も知識も豊富なジュラシックツリーだって倒したさ、2年も前に」


「ほう…………」



聖衣は言い続ける。


「きっとお前はずっと、人々から夢を奪い続けるよ。

なぜなら星の怪物だからね、アンタレス。

カモン、カシオペヤ」


「カシオペヤ?」



彼が言うと、彼の背後の庭につぶらな目がついた水色の巨大なUFOが現れた。


「なんだこりゃ」

↑アンタレス


「カシオペヤという兵器さ。お前を倒すために、イレス様が俺にプレゼントしてくれた自動操縦のAI搭載のUFO」


「へぇ」



アンタレスはまた余裕そうに腕を組んで言う。


「AIも生物も、物理的な強さの違いが私にはわからんねぇ」


彼女は聖衣の周りに光の刃を発生させると、一気に放った。


「……」


聖衣はその場から一歩も動かずに、光の刃を凍らす。



ジャキッッッッッッッッッッッ


「⁉︎…」


アンタレスは驚愕しつつも、杖の先を槍に変えて振り回した!


「ムーン!!」


ズバァァァァァァァァァァァァン


槍がカシオペヤの下層にぶつかったが、傷ひとつ ついていない!


むしろカシオペヤはそこから飛び出したアームで、アンタレスを槍ごと掴んで、空高く飛び上がった。



カシオペヤは聖衣からアンタレスを遠ざけようとしているらしい。


「(まずい、今 家を離れると…いや、先にこのUFOを倒して、次にあいつを倒せばいけるか⁉︎)」

↑アンタレス



「アンタレスは任せた、カシオペヤ。

さて、俺はあいつを匿っている奴らを倒そ」

↑聖衣

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