第47話 家族
しのぶは、続けて2人に言う。
「私がもう少し早く、2人のいる場所へ行っていれば、2人を失わずに済んだのかな」
「「………」」
「国を守るために、何人もの人々が散っていったか。
時間…分…秒…1でも早くやっておけば、何事も無く済んだ話だと思うと、やるせないなぁ」
そもそも、ロッシュだって、アンタレスと出会うタイミングが少しでも遅い…もしくは早ければ、彼女に○されていたかもしれない。
しのぶも、2人の元に来るのが少し早ければ、なんとかなったかもしれない。
ロッシュはそう考えたようだ。
「(私たちも悪い…)」
↓しのぶ
「もう拡の服の匂いだって楽しめないし、拡の食べかけのビスケットも楽しめない。
指の間の匂いも、仕上げの歯磨きも、頬をベロで舐め回す事も楽しめない!
お前らのせいでな!!!」
「「(なんか申し訳ない)」」
しのぶは、はっとすると、また喋った。
いつまで話してるんだこの人。
「お前らの血…どこかで見た気がする。
遠い昔だったな…20年くらい前だろうか。
病院で見て、私の
ロッシュとアントニオは、困惑した。
「アンタレスだったかなぁ?」
↑しのぶ
「「は?」」
↑ロッシュ&アントニオ
「そうだ…アンタレスだよ、君らと同じ血の奴は。
私は20年くらい前に、病院にいたアンタレスが後々 犯罪者になるのを知って、奴を○したんだ。
妊娠していて、出産日だと看護師が言っていたな」
「え……アンタレスさんが?」
「俺らと同じ血を持っているのか?」
2人は汗を大量に流しながら聞き返す。
しのぶは笑いながら呟いた。
「お前らとアンタレスは、本当の意味で家族という事になるなぁ?」
次の瞬間、アントニオの顔に向けて、血の刃が放たれた!
彼はそれを避ける。
そしてその直後、レンジを生成して電撃を発射した!
ビリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
広い範囲に電気が走り渡り、しのぶのポニーテールを切り裂く!
ズッッッッ
「(速度が速く、触れれば終わりの電撃が、小僧を守っているため、刀での攻撃が不可能だ。
なら、死角から攻撃する…
しのぶの指から放たれた酸性の血が、雨のように広い範囲に降ってきた!
アントニオは鍋を掲げて、ロッシュと共に雨を回避する!
その間に、ロッシュが稲妻で狙撃。
ブシャァァァァァァァ
「(ゔっ…)」
しのぶは体に走り続ける亀裂を、止血して止めた。
その後、刀の先から血のビームを撃つ!
アントニオはビームを避けると同時に、そのまんま使った鍋を、しのぶに向けてぶん投げた!!
ガンッッッッッッッッッ
↓しのぶ
「(くっ、猛攻が激しい!やはりあそこで、アンタレスのみならず、こいつら2人も○しておくべきだった!
判断ミスで出して良い事態ではない!)」
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