概要
※カタールの某スタジアムとは関係ありません。
ルタカ王国の第22王子ケン・ヨーチ・ルタカは、王位継承者を決めるスタジアム建設レースで、兄たちの不興を買わぬよう、とことんまで現場の猫人に優しくし、工事が進まぬようにする。
しかし、食事を改善され、休憩時間をしっかり取らされ、熱中症対策までしてもらった猫人たちは、かえって能率が上がっていき……。
これは、後の世で、建設界へ革命を起こした王として語られる男の物語である。
しかし、食事を改善され、休憩時間をしっかり取らされ、熱中症対策までしてもらった猫人たちは、かえって能率が上がっていき……。
これは、後の世で、建設界へ革命を起こした王として語られる男の物語である。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!想像してごらん。スタジアム建設現場を埋め尽くすあの猫たちの勇姿を!
私見ですが、異世界モノの神髄とは借景にある、と思っています。「ああ、アレね」といかに思うか思わされるか、ということですね。この作品もまた、最近では厚労省のパブにも使われたあの猫たちが、ヘロヘロになりながらワラワラと働くその姿が、そうとは明言されていないのに読者の脳裏に浮かぶのです。
さらに。そのような借景をネタとする方式には「それだけでも面白いけど、よく知っていればなお面白い」という効果もあるのです。この作品では建築現場ネタがそのひとつですね。セコカンを持ってる私(さりげないマウント)としては、もう涙が出るほどゲラゲラ笑えたのでした。その涙は笑いだけの涙ではないけどね……
いま塩飴なめて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!底辺王子が現場監督に! 炎天下の作業は水分補給で安全ヨシ!
ルタカ王国の威信を賭けたスタジアム建設。そこで最も貢献した王子を王位継承者とする。現国王の勅令により、割り振られた区画で現場監督することになった主人公の第22王子ケンは、兄王子たちの不興を買わないように、とことんまで現場の工員に優しくして、工事の進捗を遅らせようとするが……。
炎天下の工事現場で現場監督になった底辺王子が、異世界の建築の常識を覆して成り上がっていく展開が愉快です。
監督を任された王子たちは工員が熱中症や事故で亡くなってもお構いなく、奴隷のように働かせるばかり。当然、そんな劣悪な環境では効率もやる気も上がるはずがありません。
しかしケン王子の担当区画だけは水分補給…続きを読む