信じれば、裏切られる。その思いと体験の中で生きてきた主人公・はるの葛藤と出会いを、穏やかで丁寧な文章で掬い上げておられます。作者様のお人柄でしょうか。文章の合間合間に細やかな気配り、特に読み手さんを傷つけたくないという配慮を感じ、展開を追いながらも、安心して楽しむことができました。
荒れた家庭環境で過ごしていた高校1年生の主人公、はるちゃんが、石黒零夜くんという男の子と出会ったことをきっかけに、はるちゃんのいろいろなことが変わっていくという物語です。切ないけれど、はるちゃんの過去や零夜くんの秘密など、いろいろな伏線が張られていておもしろかったです。背景描写も繊細で、話に引き込まれるような魅力がありました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(192文字)
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