概要
地図にない村に、異界のモノたちからこの世を守る一族がいた。
輸入雑貨商とチベット出身の女性の間に生まれた山上咲耶の家には目玉と耳の妖が現れる。それを彼女は不快に思いながらも受け入れていた。
夏休みの初日、父親が生れた村から祖父が亡くなったことを伝えに人が来る。両親はおらず、葬儀に出席できそうにない。
莫大な遺産があるというので、両親の代わりに咲耶が葬儀に参列することにした。とはいえそこは電話やテレビの電波も届かない秘境にも等しい田舎、ひとりで行くのは心細く、友人2人を誘った。
村には4つの血筋があって、それぞれ朱雀、玄武、青龍、白虎を祀っていた。それによる不可思議な力を使える者たちもいて、黄泉の国から地上に出ようとする異界のモノたちを抑え、封じているという。
葬儀は首だけを祀るという奇怪なものだった。その力を借りて、自分たちの力を強
夏休みの初日、父親が生れた村から祖父が亡くなったことを伝えに人が来る。両親はおらず、葬儀に出席できそうにない。
莫大な遺産があるというので、両親の代わりに咲耶が葬儀に参列することにした。とはいえそこは電話やテレビの電波も届かない秘境にも等しい田舎、ひとりで行くのは心細く、友人2人を誘った。
村には4つの血筋があって、それぞれ朱雀、玄武、青龍、白虎を祀っていた。それによる不可思議な力を使える者たちもいて、黄泉の国から地上に出ようとする異界のモノたちを抑え、封じているという。
葬儀は首だけを祀るという奇怪なものだった。その力を借りて、自分たちの力を強