第31話 おんなのこ系TSっ娘


 林間学校から帰ってきて早数日が経ったのだが、先日から真治に触れるだけで熱を出すようになってしまった。

 さすがに様子がおかしいと思った真治は静流さんに相談して、病院へと連れて行こうとしたのだが、女体化のことを話さないといけなかったり、それを証明することができなかったり、戸籍の問題とか色々と面倒なことが出てきてしまったのだ。


 なので、静流さんの協力のもと、色々と実験をしたのだ。


 そして真治が学校へと出掛けたあと、静流さんからの連絡を受けて家へと招いた。



「たぶんだけど、千尋ちゃんの心が身体に追いついてないんじゃないかな?」



 どういうこと? ボクは心も身体も真治のモノだから離れるなんてことはないと思うんだけど……



「それよ」

「え?」

「千尋ちゃん、昔から真治のことが好きだったんでしょ? だけど、当時は男の子同士だったわけで、それが突然男女の関係になってしまった」



 ……それが、どうかしたの?



「今までは男の子としての『恋』をしてたのに、女の子としての『恋』をしたから、女の子の身体に馴染んでない千尋ちゃんにはちょっと処理出来なかったの」



 ふ、ふぅーん。な、なるほどね……だ、だいたい、わかった……よ?


 ……ごめんなさい。わかったフリをしてただけです。本当は全然わかりませんでした。正直に言いますので詳しく教えてください。



「まあ、推測だから深く考えなくて良いよ」

「じゃあどうすれば治るんですか?」

「女の子になる!」



 ボクは女の子だよ……?


 って、素直に思ったけど、普通のTSっ娘なら『ボクは男だぞ!?』とか言いそうだよね。そう考えるとボクって異常だね……で、どうすれば治るの?



「ズバリ、セッ――――」



 ◇◇◇



 それから数時間が経ち、真治が学校から帰ってきた。


 なので……拘束してみました☆



「おい!? これどうなってんだよ!?」

「縄で縛ってあるだけだから大丈夫」

「大丈夫じゃねぇよ!? 俺これからなにされるんだよ!?」



 混乱しながらもボクに訊く余裕はあるみたいだ。ボクはただ静流さんに言われた通り、真治をクロロホルムで眠らせてその隙に縄で縛り、ベッドの上へと運んだだけ。


 恋愛とは戦である。勝てば全てを得るが負ければ全てを失う。ボクにとって真治というのは人生全てである。ボクはこの人生全てを費やしてでも勝たなければならない。


 だから、これから真治にすることは1つしかない。



「……あの? 千尋さん?」



 あっ、まだ返事を返していなかったね。ボクだって出きればこんなことはしたくない。恋愛っていうのはやっぱり互いに愛し合うからこそ意味があるのであって、そうでないものには意味がない。


 でも、このままじゃ何も変わらないのは目に見えている。モタモタしてたら美少女に奪われてしまう。そんな状況を一転させることができる切り札。

 TSっ娘だけが親友くんにのみ使うことを許させる唯一の秘術。


 ボクはそれを何気ない顔で真治に教える。



「なにって……逆レイプだよ?」

「…………はい!?」



 やっぱりこういう反応するよね。可愛いから全然良いけど。

 静流さんが貸してくれた小説にも同じような反応をしている男の子がいた。

 彼もなんやかんやでTSっ娘を愛した。なら、ボクにいけない通りがあるだろうか?


 ――――いや、ないッ!!



「ダイジョウブだよ、静流さん曰くこれで熱が下がるらしいから!」

「いやいやいやいやいや!! あんな頭のおかしいヤツのことを信じるなよッ!?」



 ボクだってそれで熱が下がるなんて思ってないよ。


 ただ真治と生でエッチがしたい! 


 そのための口実が欲しかったから乗っただけだもん。ボクが愛するたった1人の愛おしい人。ボクが男であろうとこの未来は変わることがなかっただろうけど、女としてなら諦めていた子供を作ることもできる。


 興奮しているからか身体が熱くなる。先日の熱なんて比にならないぐらいにまで熱い。少しでも意識を逸らしたら気を失ってしまいそうだ。

 でも、それと同時により真治が愛おしく見えて仕方ない。



 感情に身を委ねてスカートの下へ手を伸ばす。今日は真治が最も興味を示した水色の縞々おパンツだ。真治もボクのおパンツに興味津々だった。



「おまっ!? やめろっ!!」



 ここに来てふと我に返った真治が必死に暴れ始めた。

 けど、もう手遅れなんだよね。ごめんね、真治。




 ――――いただきます♡





 ◇◇◇



「はふぅ……」



 満足するまで真治を蹂躙すると身体の熱が引いたみたいで、身体がとても軽かった。ボクとしてはこれで満足なんだけど……



「……ごめん」

「いいからほどけ……」



 真治が心に傷を負ったように見えた。けっこう乱暴に扱っちゃったからちょっと悪いと思う。

 真治の拘束を解いてぎゅっと抱きしめる。



「ちひろ?」

「ホントはね、真治の方からやって欲しかったんだ……」



 真治は「何を今さら」みたいな表情でボクを見てくる。普通なら妊娠とかそういう心配をするべきだと思うんだけど……こんな幼女体型が相手じゃ仕方ないか。



「真治、ボクはずっと待ってたんだよ。それなのに他の女を連れ回して……ボクどんな気持ちだったかわかる?」

「それは……すまん……」

「せっかく彼氏彼女の関係なのにデートはないし、キスもしないでボクが何もしないと思ってるの?」

「それは誠に大変申し訳ございませんでしたぁあああ!!」



 突然大声を出して土下座した真治に驚いて肩をビクつかせた。どうやらデートのことは真治も気にしてたみたい。



「連れてって……そしたら許してあげる」

「……今週末で良いか?」

「うん」

「ありがとう」



 真治がボクの頭を優しく撫でてくれた。やっぱり、こういうのが良いな……



「真治、さっきはごめんね。ボク、何でもするから許して……?」

「なんでも?」



 不意に真治には嫌われたくないという意思が強くなってきて涙目で真治に謝ると真治が聞き直してきたので、小さく頷いた。



「じゃあ、さっきの仕返しな?」

「え?」



 真治に押し倒されて大きくなったブツを見せつけられた。真治はボクの想像以上に男らしくて、優しかった。

 あんな酷いことをしたのに……まったく、真治はどうしようもないムッツリさんだね。




「いいよ、真治。いっぱいきてね♡」




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