第22話 女子会? 系TSっ娘
われ、約1ヶ月ぶりに帰還! 皆さんお久しぶりですッ!!
ただいま戻りましたァーーーーッ!!!
私、1ヶ月ぐらいこの作品から離れてたのにエタらなかったよ! スゴくない? 褒めて褒めて!笑
というわけで本編再開です! どうか楽しんで読んでください!
――――――――――――――――――――
ボクは愛菜と女子会をするため、愛菜の部屋へと足を踏み込んだ。
折角メイド服を着ているのだから、ここはメイドらしく、部屋を見た感想を述べてあげよう。
「相変わらず貧相な部屋だね」
「メイド失格!」
えー? 別に本物のメイドってわけじゃないし良くない? ……あっ、ボク本物のメイドだ。1ヶ月ぶりだったからすっかり忘れてたよ。
「飲み物は何がいい?」
「仕方ないからハーゲンナッツでいいよ」
「それアイスでしょ! というかなんでウチの冷蔵庫を把握してるのッ!」
え? ちょっとしたマジックだよ。別に愛菜が信頼出来ないから監視カメラ置いてるとか、そういうのじゃないから大丈夫だよー?
「目が怖いんだけど!」
「気のせいだよ。わかったらさっさとアイスを持ってきて」
「ったく、もう……!」
フッ、やはり愛菜は雑魚のようだ。最初の飲み物を入れてくるということを忘れてボクのためにハーゲンナッツを持って来ようとしてる。
そのとき、あまりにも素直すぎる愛菜を見てボクの頭の中に1つの単語が思い浮かんだ。
「ハッ! まさか、下剋上……!?」
まさか……! 愛菜のヤツ、それを狙っているというのか! そんなことはさせんぞ!
真治はボクのものだ! 誰だろうと渡すわけにはいかん! たとえ貴様のようなモブで雑魚のような存在だとしてもなッ!
「……あれ? なんで私、アイスを? 飲み物の話じゃなかった?」
どうやら下剋上は気のせいだったようだ。よくよく考えてみれば愛菜のようなゴミがこの天下無双のTSっ娘様に天と地をひっくり返しても勝てるわけがないことぐらいわかったはずだ。
……今さら気づいたか。バカめ。そのアイスは貰ったァ!
「あっ、ちょっ!?」
突然イキりだして他人のアイスを奪うって、なかなか外道だよね。まあ、ボクは気にしないけど。
「いただきます!」
ボクは暑いんだよ! さっきまでエアコンの利かない真治の部屋に二人っきりでいたんだから!
……二人っきり?
「ボク、スゴくない? 恋人と二人っきりで部屋に居たんだよ?」
「何もないのもスゴいとは思うけど」
やっぱり? でも余計なことして真治に嫌われたくないから、ある程度は自重しないといけないんだけど……
「モロパンよりもパンチラの方が良いのかな?」
「えっ……アンタ、そんな露出狂みたいなことしてんの?」
えっ? うん、してるよ。当たり前じゃん。それぐらいしないと真治の真治は大きくならないよ? しても大きくならないけど。
……どうしたら真治は大きくなってくれるのかな?
コイツに聞くのは癪だけど、このまま進展が無くて美少女に奪われる事態だけは避けたい。背に腹はかえられないか……
「ねえ、どうしたら真治と進展が生まれると思う?」
「なんでそんなイヤそうな表情で聞いてくるのよ」
実際に聞くのがイヤだからだよ。
「ちょっと引いてみたら?」
「え、やだよ」
「……あのね、真治は千尋と一緒に居すぎて千尋の大切さをわかってないんだよ。だから、一度引いて真治に泣きつかせる、どう?」
速攻で拒否すると愛菜が必死に説得させようとしてくる。これはボクを真治から遠ざけて下剋上を狙った作戦なんだろうけど、ボクはそんな愛菜の作戦には引っ掛からんぞ!
「断る!」
「どうして!」
「ボクのメンタルが持たないからだッ!!」
「もはや依存症!」
真治依存症? あー、たしかにそんなところあるかも。……まあ、ボクが真治を愛してることに変わりはないんだし、良くない?
「結論、ボクの愛が本物だってことだね!」
「……うん、そうだねー」
ボクの視界き愛菜の本棚が入った。その本棚には数多くのマンガが入っており、感動の名作からエロエロな感じがするTLまで様々だった。
そういえばこういうマンガってあまり読んだことないなぁ。もしかしたら参考になるかも、ちょっと読ませてもらおう。
「…………」
「黙って本棚を弄らないでくれる?」
「いや、辞書の箱の中に18禁本でも入ってるのかと思って……」
「そんなわけないでしょ」
「だよねー! やっぱり本棚の後ろだよね!」
「ちょっ!?」
本棚の後ろに指を運ぶと何冊か本が出てきた。これが愛菜の性癖……! いざ、オープン!
「……ごめん」
「なんで謝るの!?」
うん、こういうのは良くないよね。自作マンガでボクと真治を題材としたBLマンガだなんて、ボクは見てないよ。さて、本棚に入ったマンガでも読も。
「……上へ参りま~す」
「読み上げるな!」
いやぁ、エレベーター内でこんなことをするモノをよく小○館が出せたね。小学生になんてことを教えようとしてるんだ。
まったく、少しだけ……ほんの少しだけだけど、恥ずかしいじゃないか。
「千尋、顔真っ赤だね。ただの変態だと思ってたけど、ずいぶん初々しいヤツじゃないの」
「う、うるさい……!」
こんな本を読むからダメなんだ。違う本なら大丈夫なはず!
ボクは本棚から違う本を選んで手に取ると本を開いた。
「~~~~~~~ッ!!?」
しょ! 初っぱなから何してんのォー!?
「千尋の顔がコロコロ変わって面白いなぁ」
「う、うるさいなっ!」
少し黙っててよ!
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