武士、異世界へ渡る。〜仁と義の黒鉄〜

時は江戸の世。
火付け盗賊改方の副頭、”鬼の重兵衛”こと齋藤重兵衛影竜（さいとうじゅうべえかげたつ）と居合の達人で"風切りの奏太郎"こと小川奏太朗光仲（おがわそうたろうみつなか）は幕府の命により極悪非道の盗賊一味である”不知火”（しらぬい）を追っていた。
ある日不知火との大決戦となった夜のこと。突如として巨大な爆発が起き、全員が巻き込まれてしまう…。
奏太朗と重兵衛は気が付くと手当され、見知らぬ街で目が覚める。自分達を助けてくれたのは”はーふえるふ”と呼ばれる白い翼を背に生やした種族の少女カナデ。
その世界は、黒い翼を生やした色黒のヒト、二足歩行する人並みのトカゲ、空を飛ぶ伝説に聞く竜、筋骨隆々の緑の鬼、己の手のひらほどしかない透明な羽の生えた小人が華やかに飛び回る、自分らの住んでいた世界とは異なる”異世界”であった。