外伝3話 堕天使ルシファー
ここは...?どこだろうか。暗い暗い、真っ暗な場所。何も見えない。何も無い。ここには自分以外何も無い。私は何をしていただろうか...
あぁ、そうだ。思い出した。思い出したくもなかった。私は神の塔から落ちたのだった。
神...創造主。私の力を持ってしても手も足も出なかった。それはそうである。私の力があるのなら、私を創った創造主は天と地の差があるのは当たり前である。しかし私は...それ以上に天使を守りたかった。そんな力もあるはずもないのに...
いや、それもあるが本当は、本当は対等な立場の天使と共に天界を守りたかったのかもしれない。
私は完璧を求められた。いつだってそうだった。別に悪いことではない。しかし...私にだって分からないこともある。誰もが私に憧れる。それは嬉しことだ。だが、対等な立場の天使がいないため、いつだって一人で悩んだ。悩んで悩んで、いつも孤独だ。
思えば真っ向から話してくれる天使なんて居なかった気がする。まるで、人間でいうと神を讃えるような...。神...か。
ふん、くだらない。なにもかもくだらない。神?不用品?巫山戯るな。私の気持ちも知ろうとしないくせに。
ちがう...
やはり頂点に立つものは力あるもの。正義とか悪とか、そんなものは無意味、無駄だ。そもそも正義や悪は誰が決めた?力こそ正義。討論など時間の無駄。待っていろ神よ。私がいずれその玉座から引きずり下ろしてやろう。それまでのうのうと生きているがよい。
ちがう...
見ろ!人間共は反吐が出るような神のことも知らずに石碑、石像なぞつくって崇めている。なんと滑稽なことよ。やはり下等な生物だ。無知とは愚かだな。
ちがう...これは私の本心ではない...私はみんなを、天使を
だからこそ神から天使を解放すべきだ!そうしなければ根本から解決はしない!たとえ、多少の犠牲があろうとも私は
あぁ...これも全てあの神のせいだ。そうだ
神を殺す
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