草むしり

水円 岳

第一話 無駄

「学校のグラウンドの草むしりって、徹底的に無駄やと思わん?」

「思う思う。どんなにむしっても、すぐに生えてくるしぃ」


「むしった草だって、そのまんま捨てるだけ。もったいないよなー」

「おまいならどうするん」


「無駄なく利用する。堆肥作ったり、飼育小屋のウサギにやったり」

「それ、センセに言ったん?」


「ああ。でも、手ぇも動かさんと無駄口ばっかなら、おまえをバラして堆肥やウサギの餌にするぞって」

「さすがセンセ。どやしに無駄がない」



【おしまい】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る