第四十一話 必然性

「なあ、今度来た留学生って、やたら理屈っぽいよな」

「クラス当番なんかどこに必然性があるのかって、ぐちゃぐちゃうぜえ」


「でもよー。なんでかしらん、草むしりだけは熱心にやってるんだよな。庭いじりが趣味?」

「んなわきゃねーだろ」


「じゃあ、草むしりにはあいつが認める必然性があるってことか」

「だろうな」


「俺らは、草むしりに必然性を認めてないのになあ」

「あいつの体内にはちょうど一年後に爆発する爆薬が埋められてて、そのタイマーを止めるスイッチがどっかの草の下にあるんだとよ」



【おしまい】

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