第四十二話 クレーム

「お待たせいたしました。お電話ありがとうございます」

「あのー。ぼくの代わりに草をむしってくれる、代理君ってのを買ったんですけど」


「弊社の製品になにか不具合がございましたか?」

「ぼくの代わりになったことがばれないよう、プログラムされるって聞いたんですけど」


「あなたと三日ほど一緒に生活をしていただければ、完璧にあなたをコピーするはずですが、コピーに何か漏れがございましたか?」

「いえ、それは完璧でした。でも……」


「ええ」

「代理君が、サボりたいからまた代理君を発注したみたいで、えらいことに……」



【おしまい】

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