第三十三話 応募なし
「草むしりが楽しくなるような歌を生徒から募集したんだが、集まったかね」
「校長。それ以前に、思わず歌い出したくなるような草むしりの方法を募集した方が……」
「応募がないのか?」
「草むしりが忙しくて、それどころじゃないそうです」
「ううむ、仕方ない。応募が予定数に到達するまで草むしりを中止しよう」
「それじゃあ、誰も応募してきませんよ。応募しない限り、草むしりしないで済みますから」
「じゃあ、どうすればいいんだ!」
「校長お一人で草をむしればよろしいかと」
【おしまい】
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