第三十七話 反撃

「えれえことになったな……」

「ああ、まさかむしられる草が反撃してくるとは思わんかった」


「反撃って言ってもしょせん草やんかって、油断したのがまずかったよな」

「最初はむしりにくいなあくらいだったのにさ」


「今は筐体が金属繊維製だぜ。物理破壊が難しいだけじゃなくて、耐熱性あるから炎熱処理できないし」

「向こうが専守防衛の頃はまだしも、連中が反攻に転じてからはこっちが防戦一方だよ」


「通常兵器の他に化学兵器を平気で使うし、俺らはやられた兵の後補充ができないのに、向こうは一ヶ月もしないうちに再生すっからな」

「俺らが連中にむしられるのも時間の問題か……」



【おしまい】

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