第二十四話 言い訳
「先生、ボクは草むしり出来ません」
「うん? なぜだ?」
「ボクの父は、草葉の陰からボクを見守ってくれてるんです。それを……」
「ほう。草をむしったら、見守る場所がなくなってしまうってことだな」
「はい!」
「残念だが、草葉の陰用の人工芝があってな。おまえのお父さんにはそれを使ってもらう。それ以外の草はおまえ一人で全部むしれ!」
「うっそお!」
「ちなみに、おまえのお父さん、生きてるよな? さっき忘れ物届けにきたぞ?」
【おしまい】
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