第百話 最後の草むしり

「先生。とうとう僕ら二人だけになっちゃいましたね」

「もう廃校だからしゃあないな」


「でも、なんで最後が草むしりなんですか?」

「カリキュラムがそうなっているから。それを淡々とこなすだけだよ」


「最後には、もう少し印象に残ることをしたかったなあ」

「それはかえって辛くなると思うぞ」


「……そうですよね」

「俺らが地球最後の生き残りだからな。しかも残り時間少ないし。意味のないことをしていた方が、最期に納得出来るだろ」



【おしまい】

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