第六十話 農地改革

「草むしりが必要な農業はもはや古いです」

「校庭で農業をするつもりはないが」


「かと言って、ケミカルコントロールは農地に優しくないです」

「だから、校庭で農業をするつもりはないって」


「少々収量が下がっても、草むしり不要の不耕起栽培が理想だと思われます」

「誰が校庭で農業をしろと言った?」


「校長ですよ。学校で飼っているウサギの餌くらい自給しろとおっしゃったじゃないですか」

「むしった草を与えるだけで十分だろ! 校庭全面でニンジンを栽培するな!」



【おしまい】

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