第12.5話 俺が言った言葉は何故か?みんなの心に響く。

俺の問かけに、眩は、昌幸君がとてもいいことを言ったのでと答えた。

それは、素直に嬉しいことでもあり、そして、驚きでもあった。何故なら、俺は、あまり風紀に関係のないことを言ってしまったと思っていたから。

でも、やっぱり嬉しかった。人から、とてもいいことを言ったって言われるのは。

「えーと、こんないい意見が出てしまったあとなので、まあ、他の人は言わなくてもいいいですか?」

え、なにそれ。それいいの!というか、俺のせいでせっかく用意して来ただろう、意見を言わなくてよくするのは、なんとなく罪悪感あったので俺は、眩の言葉に反論した。

「いや、別に俺のがいい意見ってわけじゃないし、それにもし、いい意見だとしても、俺は、生徒会長として、他の人の意見を聞いてみたいから、聞かせてもらっていいかな?」

「まあ、昌幸君がそう言うなら」

他の人の意見は、似たり寄ったりだった。まあ、仕方がないことだと思う。なんたってテーマが、学校の風紀についてだからな。

まあ、そんなこんなで会議は、終わった。

何故か、会議が終わったあとにみんなから心に響きましたっと言われたのは謎であるが。

まあ、真相は闇の中ってやつだな。

そして、百瀬からは、

──私は、やっぱり貴方のことが嫌いです。でも、今日の言葉は、心に響きました。

と。うん。さっぱりわかんない。この御崎百瀬って子は。わざわざ、嫌いな子と一緒に出掛けたり、そしてその時は、すごく楽しそうにするし。あ、もしかして、自分の気持ちを素直に言えない子だったりして。ってことは、さっきの言葉は、というよりも、あの告白は、嫌いですではなく、好きです。とか。

まあ、そんなことないか。まあ、こういう幻想は、最初になくすべきだよな。うん。あ、でも、俺は、決めたんだった。あの子を惚れさせるって。だから、頑張らないとな。

「昌幸君?」

「ん?なんですか、眩先輩?」

「もう、先輩付けなくていいから」

「そうですか。さっきのやっぱり、生徒会長と生徒会副会長って立場にあって、先輩後輩の関係だったからですか?」

「まあ、そんなところかな」

眩は、さっきの会議の時とは、口調が変わっており、ものすごく、リラックスしている状態に見えた。

「で、なんですか?」

「えー、やっぱり、御崎百瀬のこと好きなの?」

そのことを聞いた時の眩の顔は、会議中に一度だけ見せた、あの子供が悪巧みを思い付いたような顔であった。

「いや、好きじゃないですよ」

俺は百瀬を惚れさせて見せるとは思っているものの、好きかって聞かれた、好きって答えるかわかんないから、好きじゃないですと答えた。

「嘘つけ。だって、あの時、二人とも顔真っ赤だったよ」

あの時ってのは、たぶん、あのギリギリで会議の会場に入ってきた時のことだろう。

「いや、それなんか、最近一緒に遊んだ、女の子がまさか、風紀委員長だったなんてというのがもの凄く、驚きで……風紀委員長だったの⁉ってのを言わないために必死に堪えてたからですよ」

「ふーん。でも、本当好きなんでしょ?」

最近気づいたことだが、この人はもの凄く面倒くさい。彼女には、したくないな。まあ、そんな未来ないけど。

「いや、違いますよ。それに、あっちも、さっき出てく時に嫌いって言ってしましたから、あっちがこっちのことを好きってこともないですよ」

「へえー、でも、一緒に遊ぶほどの男の子のこと嫌いになるのかな。私には、わかんないな。まあ、そういうことにしておこう。で、ここで相談なのだけれど、今度一緒に買い物に行こう♪」

「え」

「なに、いやなの?」

「いやじゃないですけど」

「じゃあ、決まりね。今度一緒に買い物に行こう」

俺は、まあ、このさいなにを言っても結局は、行くことのなるのだからと思い。

「はい」

と答えた。

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