第40話 御崎百瀬2

扉を開けたら、そこには、百瀬しかいなかった。

って、そんなに当たり前だよな。

そんなことよりも、なんで連れてこられたのかの理由を聞かないとな。

「なあ、なんで、俺は、ここに連れてこらえたの?……あれ?無視されている感じ?」

なんということだろうか。呼んだ人が、俺をそっちのけで、俺を連れてきた、女の子と話しているのだ。

「もう、なにやってるの!フェルトちゃん!私言ったよね!強引に連れてきたら駄目だよって」

「はい、言いましたですね」

「じゃあ、なんで、あの男の人たちがここにいるわけ?」

「えーと、私の付き添いですよー」

「付き添いですよーじゃない‼」

とまあ、こんな感じの会話をしているのだ。

というか、あの女の子フェルトちゃんって言うの!なに、まさかの帰国子女⁉それに、あんな男の人が付き添いにいるってことはお嬢様なのか。いやー、そう思うと、なにか、嬉しいわ。

お、ていうか、これ逃げるチャンスなのでは!よし!そうと決まれば、逃げるのみ!

そう、俺が決心した時には、もう時すでに遅しだった。

なんということか、話が終わっていたのだ。

「あ!逃げるな!」

「いや、俺は、逃げるぞ!」

「フェルトちゃんどうにか、して!」

「え?でもいいですか?」

「いい!」

「わかりました。じゃあ宜しくお願いします」

俺は、知っているそれがどんな意味なのか、

「捕まるわけには、行かないぞ!!」

結論を言おう。俺は捕まってしまった。

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