第24話 俺の妹は、やはり俺のことが好きである~後編~
「で、お兄ちゃん。その私との約束を破ってまでの事情ってなんなの?」
「それはな……」
俺は、今日あったことを妹に包み隠さずに全てを言った。
「ふーん、そうなんだ。でも、そんなの理由になんないよ?」
「え?なんで?」
「だって、それの──は、──すればいいだけでしょ。つまりだよ、お兄ちゃん」
「つまり?」
「それを早く、終われるようにして、そうすれば、私と一緒にケーキ作れるよね」
「えーと、た、確かにそうだけども、でもさ。──ってすぐ終わるようなもんじゃないし、それに、そのあとなにが待っているのかわかんないじゃないですか-……」
「なに!お兄ちゃんは、そこまでして私と一緒にケーキを作りたくないの?」
「そういう
そこで暫くの間、沈黙した。
やっと、妹が、口を開いた。
「じゃあさ、その神崎先輩だっけ?」
「うん。そうだよ」
「その先輩の家に──する時に、私も連れて行って」
「…………どゆこと?」
「だから、私も神崎先輩の家にお兄ちゃんと一緒に行くってこと」
「………え、えええぇぇぇぇぇ!!!???」
「お兄ちゃんうるさい!」
「ごめん、じゃなくて、咲が、変なこと言うからだろ⁉」
「いや、別に私変なこと言ってないし、至って普通のこと言ったよ」
いやいや!今確かに変なこと言ったよ!一緒に行くとか!
「いや、それは……」
「じゃあ、聞いてみればいいじゃない。神崎先輩に」
「いや、そう言われましても……」
「じゃあ、携帯貸して」
と言って妹が、俺のスマホを奪った。
「ちょ、なにする気だ」
「ん?だから、神崎先輩に電話するだけだよ」
「ちょっとやめなさい!」
「嫌!……あ、もしもし神崎先輩ですか?」
『近藤君?』
「の、妹です」
『ああー、妹さんね。って妹いたの⁉』
「そうなんですよ。で、早速ですけど、──時私も一緒に行っていいですか?」
『え?なんで』
「いやー、お兄ちゃんは、どうも私がいないと寝れない体質でして」
『おい!なに勝ってなことを言っている!って近藤君は言ってるみたいですけど?』
「ああー、それ空耳ですよ。たぶん。で、いいですか?」
『えーと、わかりました。近藤君が妹さんと一緒じゃなくては寝れないかはどうか知らないですけど、まあ、妹さんの晩御飯がないとか、妹さんは、お留守番が一人じゃできないとかあるかもですので、いいですよ』
「わかりました」
「で、どうなった?」
「いいって。でも、私あの女嫌い」
そう言って、咲は、お風呂入ってくると言って俺の前から、いなくなった。
俺のスマホと共に。
「って俺のスマホ返せぇぇぇl!!!!」
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