文化祭編
第38話風紀委員長
体育祭が、終わって数日。
学校は、もう文化祭ムードになっていた。
そして、それは、生徒会室でも一緒で、
「ふふ、今年こそは!……早く先輩と!!」
と、霞ヶ浦先輩が。
そのほかにも、いろいろと頭のおかしい言葉が飛び交っていた。
「はあ、生徒会って文化祭のときっていつもこうなんでしょうか?」
「わかんないけど、たぶん、そうだったんじゃないかな」
「そうですか。そういえば、もうそろそろ、俺の生徒会長の任期終わりますよね」
「そうだね。この文化祭が終わったらすぐに生徒会長選挙が始まるよ」
「そうですか。じゃあ、俺の役目もそろそろおやくごめんって感じなんですね。なんか、少し悲しいような、でも嬉しいですね」
「はあ……」
何故から知らないけど、眩は、ため息をつくと、
「はあ、本当なんにも知らないですね。それでよく生徒会長ができてましたね。この学校の生徒会長選挙では、原則前生徒会長も出なくてはいけないのです」
え?そうなの。そ、そんなこと僕知らないよ⁉そう、これは、多分冗談でね
「冗談じゃないですからね」
「……はい」
まじか、俺もう、任期終わったら、なんにもやらなくて済むもんだと思ってたわ。これ、だいぶ誤算。
ってことは、この調子でいくと、もし、俺が生徒会長じゃなくなっても弁論大会にはでないといけないわけか。……それって、考えると憂鬱になるなー。
そんな時だった、眩は、とってもいい笑顔で爆弾を投入したのは。
「ちなみに、私も生徒会長選挙出るので、宜しくね」
え?つまり、俺は、眩と生徒会長選挙で闘うわけ?それって、もう完全に無理ゲーの負け確じゃないですか。
だって、あの神崎眩と、俺だよ。それが、勝負なんてしたら、もう分かりきってるよ。
まあ、俺は、負けて生徒会長じゃなくなるならどうでもいいんだけどね。
そんな時だった。生徒会室の扉をバン!という音と共に、開けたのは。
「生徒会長近藤昌幸!至急風紀委員長の下にいきなさい!」
「は、はい!……ってなんで?」
「理由なんてどうでもいいです!早く行くです!」
「いや、理由もわからないのに、素直に行く鴨がどこにいる」
「じゃあ、宜しくお願いします」
「「「おう!!」」」
「え?え?ちょ、ちょっとまったぇぇぇ!こ、こんなことしてどうなっても知らないからねぇぇぇぇぇ!!!」
俺は、意味がわかならいことを言いながら、厳つい男集団に連行されたのだ。
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