第6話夕食会
あの手紙をもらって、から数日がたった。
あの日は、休日であったからまだよかったが、もう、今日からは普通に学校がある。
だから、あの女の子とも会わなくてはならない。
「というか、俺あの子の名前聞いてなかった」
そして、学校に着く直前に声をかけられた。
「あのー、近藤君ですよね?」
その声には、どこか聞き覚えがあった気がした。
そう、確かあの日屋上で聞いた声に似てるような………………
「って、前の子じゃないか!」
「むー、前のの子とは酷いですね。私だって歴とした名前があるんですよ!」
「えー、だって、前は君が一方的に告白?をしてきて名前を言わずにいなくなってしまっただろ」
「あ、すみませんでした。じゃあ、私の名前は
「御崎さんね」
俺は、自分で御崎さんねと言った時にどこかで聞いたことがあった気がする名前だなーと思ったけど別にそんなことはよくあることだと思うから特に気にすることもなかった。
「百瀬でいいですよ」
「じゃあ、百瀬」
「はい、なんでしょうか?」
「前の手紙はなんだ!」
「あの手紙ですか。そんなまさ、近藤君と唯単にご飯が食べたかったからですよ」
「あのな。今後あの様な手紙を送ることはやめて頂きたい」
「なんでですか?」
「まあ、家の事情でな」
「はい、わかりました。じゃあ、連絡手段がないわけですから、近藤のメアド教えてください」
「ああ」
無事にメアド交換は終わった。
その時であるチャイムが鳴った。
これがどのような意味なのかは………………
「遅刻するじゃないか!これじゃ俺が今まで積み上げてきた皆勤賞がストップしてしまう
。ってことで俺は急ぐぞ」
そいうと、彼は走っていてしまった。
「ふふ、まだまさ君皆勤賞だったんだ」
結論を言おう。
遅刻した。正確に言うならば一分遅刻した。
ということで、俺は皆勤賞じゃなくなってしまいました。
「昌幸が遅刻なんて、珍しいな。というよりも初めてじゃないか?」
こう、話しかけてきているのが小学校からずっと一緒の福山純である。
「ああ、これが俺の記念すべき初遅刻だ!」
「そうだな。ってことでその記念して今日は
祝勝会をしようじゃないか」
「ああ、そうだな」
と、そこで、俺のポケットが震えた。
ちなみに、今の時間は朝のSTの時間。
だから、まだ携帯を使っていてもいい時間であった。
携帯の電源を入れると新着メッセージがあります。と表示されていた。
用件 今日の帰りに夕御飯を食べに来ませんか?
と。簡潔なものだった。
「誰から?」
「え、あ、うん。まあ」
「なんだ。そのぎこちない返事は。さては、彼女からか!」
「いや、俺にそんな彼女とかいう存在の人いないから」
「へえー、じゃあそのメール見せてみろよ」
「いやだね」
「じゃあ、無理やりにも奪い取るのみ!」
そうすると、純は、俺の近くにいた人に
抑えといてと言って、俺は取り押さえられる形になってしまった。
「ふーん。わかった。今日の祝勝会は中止だな。ま、頑張れよ。親友!」
といっても純は俺の背中を叩いてきた。
そして、夕食の時間。
今目の前には、御崎百瀬がいる。
「えーと、このチーズの入ったハンバーグとってもおいしいですね!」
「そうだな」
「………………」
「………………」
そこで会話は終わってしまった。
まあ、仕方ないと言えば仕方ないと思うけど。なんたって知り合ったのは昨日の今日なわけだし。趣味とか知らないしね。
もう時期食べ終わる頃だろうか。百瀬からある提案をされたのは。
「あのーこれは私からの提案なんですけど、私は近藤君と友達になりたいので、だからデートしませんか?」
「え?」
「あ、これは、そう!あれですよ。なんかよくクラスの男子が呼んでいるライトノベルって言うやつふうに言うならば、デートと書いて遊びってやつですよ!だ、だから!」
「あ、そうですか」
なんか、女の子とデートできるとか期待した俺が馬鹿でした。まあ、わざわざ嫌いですと告白してきた子なんだし。それに友達になりたいって言うのもたぶん、前の変な告白の罪滅ぼし的な感じだろうな。
「で、そのデートなんですけど、今度の土曜日にしましょう」
「わかった」
こうして、食事会はお開きとなった。
家に帰って、腹を空かせた妹になんで私のご飯がないの!と迫られたのはまた別の話である。
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