第15話 俺は、神崎眩とデートすることになってしまった。
夏休みは、順調に進んでいき、もうすぐ、8月になろうとしていた。
生徒会でなにか、やることがあったかというとなかった。強いていえば、あの食事会ぐらいだ。
そして、今日も、休日を家でゆっくりしていた。
そろそろ、昼寝でもするかと思って、寝ようとした時だった。
俺のスマホが鳴ったのは。
「はい。なんですか?」
「あ、昌幸君ですか?」
「はい。俺ですけど、なにか俺に用でも?」
「はい」
「別にいいですけど、その前に一つ聞いていいですか?」
「別に構いませんけど」
「なんで、眩が俺の電話番号知ってるんですか?」
「それは、とあるルートから」
「そうですか」
「では、本題を言いますよ」
「はい」
「すばり、生徒会で海に行きましょう」
ん?海に行く?しかも生徒会の人たちと?うん。嫌だね。
「嫌です」
「拒否権ないですから」
え?拒否権がない?いや、そんな馬鹿な。
「嘘ですよね?」
「嘘じゃないです」
ということで、俺は、生徒会とのメンバーと海に行くことになった。
「では、2日後、ショッピングモールの時計台で」
と言って眩は、電話を切った。
そして、
「なあ、眩?」
「ん?なに?」
「生徒会で行くんじゃなかったのか?」
「行ってるけど」
「じゃあ、なんで二人だけなんだよ!それでんなんで、海に行くために必要なもの一個も持ってきてないの⁉」
そう、この清流高校生徒会副会長さんは、自分で、海に行くとかいっときながら、海に行くようなものをいとつも持っていなかったのだ。
「え?言ったなかったけー」
なに、この子。絶対確信犯だわ。嵌められた。
「せっかく、この美人とデートできるんですから、いいじゃないですか」
「で、デートって、はあ、わかりました」
こうして、神崎眩とのデートが始まった。
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