第31話 第2回企画会議

そして、月曜日の放課後。

『明日へ、羽ばたけ、世界に注目されろ、棚田街!』の第2回企画会議をやっていた。

「えーでは、

『明日へ、羽ばたけ、世界に注目されろ、棚田街!』についてなにをやっていくか、前回に決めた……いえ、なんにも決めていませんでしたね。では、なにか、意見のある人はいますか?」

案の定誰も……眩が手を挙げていた。

「はい。なんでしょうか?」

「先に、生徒会長としてはどんなことをやっていきたか聞きたいです」

私は、賭けてみたかった。あの時昌幸君の妹さんに言われたことが、本当なのか。だから、私は、誰の意見も出ていないまず始めに聞いた。

「あ!それ、近藤ちゃんがどんなことヤリたいか知りたいかも」

「わかりました」

ど、どうしよう!俺なんにも考えてなかったわ!もし、聞かれても、なにかしら意見は出ている状況だと思っていたから、そこからどうにかって思っていたけど、そういうわけにもいかないし。俺どうする!

「えーと、僕としては……

やばい!なんにも出て来ないぞ。

そういえば、咲が、俺のことを嫌いなる話をしたとか言っていたな。それは、つまり、俺が自分の意見をあんまり言おうしないってことなのか。で、眩は俺のことを信じると言った。ってことは、これは、眩が俺のことを信じるための試練なのか?じゃあ、言うしかない!

……地元をPRするなにかを、例えば、棚田町のPVを作ったり、HPを開設するなどして行きたいです」

俺って本当、他の意見を聞かないとなんにも言えない葛だな。

私は、少し、物凄く残念だった。今の言葉は、昌幸君から出た言葉だったけど、あの時のように感動するような、話ではなかった。やっぱり、咲さんが言っていたことは本当なのかな。

そう思ってしまう私だった。

結局、『明日へ、羽ばたけ、世界に注目されろ、棚田街!』の第2回企画会議も特になんにも進むことなく、終わってしまった。

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