第Ⅱ章 生徒会は、俺がこの学校に入る前から、変な人ばかりだった。

第13話 嗄騨先輩の前の生徒会長は、幼い子を愛して病まないロリコンだった

ある日の生徒会室。

俺と眩。そして、生徒会会計、霞ヶ浦真由美という感じだった。ちなみに、霞ヶ浦真由美かすみうらまゆみは、いたって普通の人だった。この生徒会は、おかしい人ばかりだと思っていたけど、そうじゃなかったみたい。なんか安心した。

そして、他の生徒会役員の人も普通の人がいいなと思った。

で、今、何故か前の生徒会長の話になっている。あ、嗄騨先輩の方じゃなくて、その嗄騨先輩の前の生徒会長さんである。凜堂泰十りんどうまさとのことである。

まあ、俺はその凜堂さんについてなにも知らないから、聞いているだけだけど……で、聞いている内になにかといけない方向に行ってる気がしてならない。だって、保育士になって、小さい子たちと、遊ぶとか、まあその他いろいろ、で、これは一番衝撃だったんだけど、なんということ、俺は、保育士になるのは、可愛い幼子がいるから!って言ってたらしいですわ。うん、この人危険な人だね。いいかい、全国の幼稚園児たち、この男の子の人に近づいてはいけませんからね。俺は、誰に言っているのかわかんないような言葉を心の中で、言うのだった。

「でも、そんな先輩かっこよかったなー」

うん?ロリコンがかっこいい?なに言っちゃってんのこの人?

「あ、そうだ!」

真由美さんは、何故かこっちを恍惚の目で見てきて

「昌幸君はどう思う?先輩のこと」

「えーと」

やっべぇぇぇええ!!これでもし、唯のロリコンですねとか言ったどうなるの⁉これはやばい、なんとか真由美さんの機嫌を損ねないように、それでいて、その先輩は、変人ですというべく、

「まあ、かっこいいとは思いませんでしたけど、でも、一つの目標があることは良いことだと思いますよ。唯、ちょっとあぶ」

「やっぱり!先輩ってカッコいいよね!分かってくれた!眩ちゃんも、岬ちゃんもわかってくれないから……昌幸君がわかってくれてよかった!」

いや、俺まだ全部いい終えてないですけど……

眩が、俺の肩をつついいてきた

「なんでしょうか?」

眩さんは、俺の耳元に口を近付けて、

「ああいうのは、きっぱりあの人は、変人ですとか、ロリコンですとか言っとけばよかったの」

ああ、そうですか、キスしてくれるかもとか勘違いしてしまった俺がなんだか、馬鹿みたいだ。あの状況からキスするなんてこと普通ないか。で、きっぱり言った方がいいか。今度はから、気をつけよう。

「でね、でね先輩はね── 」

それから、真由美さんによるトークショーが始まった。トークショーとは、言っても真由美さんが一人で喋ってるだけだったけど、その前の生徒会長について。

1時間ぐらい続いた。

うん。最初は、この人は変人じゃないかもと思ったけど、やっぱり訂正、この人変人だ!

そして、この後あって行くだろう生徒会のメンバーたちも変人なのだろうと不安を抱くしかなかった。

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