概要
好きになったり嫌いになったり、どっちつかずの曖昧な感情。
勢いで書いた短編を強引に続けてみました。
拙い内容が徐々に良くなっていっていると信じたい。
恋愛をテーマに謳ってるのにあんまり好きだの愛だの言わない感じです。
「夏の終わりに」はちょっとDVっぽい描写があって閲覧注意です。
十五禁の描写があるものには*マークをつけようかなと思っています。読むときの目安にしてください。
第二短編集はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/1177354054886173491
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!誰もが抱える「孤独」にそっと触れてくるような「愛」についての作品集
愛することも、愛されることも、愛せないことも、愛されないことも、どれも切ないことで「孤独」なものなのだと感じられる短編集です。
「愛」という人との関わりがもたらすものは、もちろん幸せや喜びもあるでしょうが、この短編には「孤独」がより際立って感じられます。
ですが、決して冷たいものではなく、どの作品にも読む側の心にお湯を注いでくれるような、不思議な心地よさがあります。
それはきっと、「孤独」というのは決して一人きりではなり得ないものだからでしょう。
誰かがいてこそ、その人との関係に迷い、悩み、不満を持ち、そうしてそれが孤独へとなっていく。
生きていれば誰かと関わらなければならず、そのために…続きを読む - ★★★ Excellent!!!卓越した文章で描かれる愛の短編集
喜怒哀楽にあふれた愛の話です。哲学的な愛もあれば、現実的な愛もあり、そしてなによりも心が痛くなる話も含まれています。
すべての愛が成就するわけではありません。また成就していたはずの愛が崩れ去ることもあります。成就していたはずの愛はまがい物であり自らの手でぶち壊したくなることだってあります。
人間は、誰かを愛さずにはいられないんです。
しかし愛は相手がいて成立するものであり、一方通行ではなく双方向で成り立つものです。誰かが幸せになれば、その傍らで誰かが不幸になっています。
この物語を読むことで、あなたは複雑に絡み合った愛が人間関係のなかで変化していくさまを見届けることになるでしょう。 - ★★★ Excellent!!!結論なき「愛」
最初、★だけ入れて去ろうかと思った。
確かな表現力と感性で綴られる様々な愛の話は切なくも心地よく、独特の浮遊感に浸らせてくれる。だがそこに結論は無い。それぞれの物語に結末じみたものはあるが、読み手の感覚がどこかにストンと落ち着くことは無い。ぷかぷか浮いたままになった僕の感性はこの掌編集を好ましく思いながらもどこが好ましいのかを地に足のついた言葉で表現することが出来ず、それゆえに好いているという結果だけを残して立ち去ろうと思った。
だけど一つ気づき、言葉を残すことにした。感情に明確な結論が出ないこの感覚。もしやこれは「愛」と呼ばれるものと同じなのではないか、と思ったのだ。
きっと…続きを読む - ★★ Very Good!!なにかを語りかけるようでいて、愛は沈黙し続けている。
掌編集形式の本作では、見るべきは作品そのものよりも作者自身であるのかもしれない。
実はかつて(16年4月)、自分は本作をキャッチコピーなしの★ひとつで評価していた。その時点では、冒頭二話しか掲載されていなかったはずである。
本日たまたま、話数が増えた本作を読み、その内容の変貌ぶりに驚き、レビュー内容を改めることにした次第である。作品の変貌とは、作者の成長であると言えよう。それを目の当たりに出来たことに軽い興奮を覚えた。
特に冒頭二話と、それ以降の作品では、段落頭一字下げのあるなし以上に、作品としての出来、表現の仕方が違っていた。
この、作者自身の変化を感じたことこそが、個人的に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!感覚と距離感が絶妙な恋愛小品
冒頭のチョコレートと蟹へのアレルギーの話が実感があって引き込まれて、そのまま一気に読みました。
そして「彼女は愛しているを言いすぎる」の言葉に何故か胸をつかれて。
ラストの「ばかだな」で唸りました。
あの決め台詞、ばしっと決まってた。
でも、それは台詞に頼ってのことではなくて、語り手の心情に共感ができたから。この作品は、とくに語り手の”変化”が見事に表現されていると思いました。私もこんなの書きたい。
三篇とも、ハッピーエンドとまでは行かなくても、語り手の何らかの決意を感じさせる終わり方で、爽やかさみたいなものを感じました。
とても面白く拝読させていただきました。
きっと、みんな誰かを愛してい…続きを読む