概要
【2023年5月、創元文芸文庫より刊行!】
軽度潔癖症を自覚するわたしはある日、アパートの鍵を出先に置き忘れ、隣人男性の部屋に泊めさせてもらうことに。
――なぜだろう、彼にはむしろ、触れてみたい。
恋心を自覚した頃、昔関係を持った相手がアパートに転がりこんできて……。
東京の端っこで織りなす大人の隣人ラブ・ストーリー。
2019.01.10完結
カクヨムコン5に出馬しております。➡︎恋愛部門にて、『炭酸水と犬』と共に特別賞を受賞しました!たくさんの応援に心より感謝します。
★を入れてくださいますと、作者と作品の今後の可能性がぐーんとアップします( ˆ ˆ )
2021.03.18
KADOKAWA様より、『炭酸水と犬
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋をしたいと思える
わたしは紗子と同い歳です。そして、紗子ほどではありませんが、潔癖症です。日常生活に支障が出るほどではないですが、どうしても夜の行為が不潔に感じて受け付けられません。高校時代お付き合いしていた方とはそれが理由でお別れし、それ以来なんだか恋することが億劫で、このままひとりで生きていくんだろうなと漠然と考えていました。そんなときにこの作品を読み、ああ恋がしたいなと心の底から甘酸っぱくなりました。私にもいつかこの人だったら良いという人が現れるかもしれないですね。この気持ちを大切に生きようと思えました。まずは、素敵な作品に出逢えて幸せです。たくさんのときめきをもらえました。
- ★★★ Excellent!!!あなたも恋がしたくなる
アパートたまゆら。この魅力的なタイトルに惹かれない人がいるでしょうか。
極度の潔癖症で他者と触れ合えず、恋もうまくできない女の子。アパートたまゆらに住まうことで閉じられた人生が変化し、外界へ開けていく様が目の前に広がって、可愛らしい煌めきのある作品でした。
ああ、本当の初恋はここにある。全ての読者の恋を誘う甘くてほろ苦い、けれども甘い幸せの味。
キュートでコミカルな描写は微笑ましく、ときおり差し込まれる効果音の巧みな使い方も光っています。
限られた登場人物を上手に収めて、気持ちのいい読後感を与えてくれました。
多くの人は読み終わって感じるはずです。
「私もきゅんとする恋がしたいなあ」
「ア…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人が人を好きになる不思議について、おもしろく紐解いてくれる小説でした。
いや、まあ、兎に角面白かったですよ。有り難う。と、お礼が言いたくなる小説でした。
この小説が私を心から楽しませてくれた訳は、安心して読むことができたからだと思います。
他の人も書いているように、まず文体、文章がしっかりしていて読みやすい。
表現力が豊かなので行間の文字でない文字が浮かんでくる。
読者に、人には好きな相手ができるという、誰でもが持つ感情のドキドキと切なさ、嬉しさ悲しさ、葛藤に共感を覚えさせつつ、解決の為には何が要るか、どうすれば良いかをちゃんと教えてくれてから物語を前に進める主人公の生き様は、言うなれば、恋人同士に生じた誤解やトラブルを解決するための一つの手段、…続きを読む