ふたり揃って重厚なヤンデレであるがゆえに、逆説的に病んでいるようにすら見えない、そんな幸せヤンデレ幼馴染バカップルの物語です。
最初の数話こそ鬱展開ですが、そこから脱したら、もうそこからずっとクライマックスです。
美人で頭脳明晰のヤンデレヒロインと、そんな彼女の(死以外の)すべてを、当然のように……いえ、『当然以前の大前提』として受け容れちゃう主人公。
恋人という概念を遙かに超えた"幼馴染"のふたり゙。
文章全体的には、もしかしたら普通の恋愛物語に見えてしまうかもしれません。
もしくは高校生がいちゃいちゃしている可愛らしい恋愛物語かもしれません。
でも一文一文を読むと、実はやっていることは遥かに高い境地、イキ着くところまでイッちゃった重た過ぎる両思い。
ふたりの幸せの対価になったものは、命なんて安物に思えてしまえる"概念"です。
そしてその境地とは、ふたりまったく等しい高高度であり゙、その頂点がミリメートル単位で密着しているため、ふたり何ら障害も疑問さえもなく、成層圏で普通に行き来している状態です。
ゆえに、あまりヤンデレに見えないヤンデレという、ありそうでなかった物語です
幸せな恋愛物語を読みたい人にはおすすめです。
ていうか、埋める外堀、あります?