玉藻稲荷&土鍋ご飯

迷宮は暗く、寒く、孤独だ。 それに取り憑かれた者もまた、同じようになっていくのだろうか。 何やら仄暗い野望を秘めた女の術師が迷宮を行く。 どれだけの犠牲を払おうとも。 玄室に魅せら…続きを読む

突然、異世界へ飛ばされてしまったおばあちゃん。でもまるで動じない。 なぜなら、おばあちゃんは探偵だったから。 突然の異世界への旅路も、揉め事もなんのその。 華麗な推理でさばくの…続きを読む

まるで見てきたか、横にいたかのように明朗闊達な口調で語られるアヤカシの物語たち 読み易くもあるのに、近しい存在にも感じられるのに、どこか遠い妖怪たち。 それが、そっと語られる。そん…続きを読む

ひどく独特で、独創性の塊と言っていい物語です。
でも同時に、非常に読み易く物語が身体に溶けてくる…そういうお話です。
静かな雪の日に読むようなSFとして最適だなと。

ほぼタイトルの通り、悪魔退治人ロアンが古城から脱出する物語です。 逃げるか、主を倒すか。しかも悪魔たちは夜が深くなるほど強くなる……そんな中での探索と戦闘。 ステルスアクション的に…続きを読む

愛の言葉は、ジュテームやアイラブユーや、夏目漱石の有名な月が綺麗ですね等もあるけれど 結局のところ、相手を思いやる・慈しむことの最上の言葉が見付からないからなのだと思う。 この小…続きを読む

若者の老人が、夏の間だけコールドスリープ世界。 記憶がこぼれてしまう者がいるらしい。 ささいなことなのかもしれない。 当事者たち以外には。 人間の組成の七割以上が水だというのだ…続きを読む

それだけなのに、青春の淡さが見えて、なんかドキマギしてしまう1本。これはいいなぁ

TS物というのは、心の機微の変化って物凄く書くのが難しいと思うのです。 それを、丁寧にやってくれているのがこの作品。 ニマニマしたり、ドキドキしたりしながら、最後までしっかりと引…続きを読む

遥か、地球を離れたところで船員が一人死んでいた。 乗組員である自分以外にいるのは、船の人工知能だけ。果たして犯人とは…… ミステリーとSFって相性いいけれど、うまく見せるのは大変…続きを読む

おじさんが、メスガキになる。 まとめるとそれだけである。 でも、その状態で大真面目にロボットバトルしているのだから、その……絵面が凄まじいものになるのだ……。 ニュータイプめいた…続きを読む

決められた滑走路から飛び立つ時、彼女たちは自由だった。 国という束縛、家族という束縛、地域の、性別の…… 沢山の束縛から解放された時、彼女らは自由だった。 その翼にはらんだ空…続きを読む

「世界の終わり、始まりませんねぇ」 これに集約されるだろう作品。 こぎみ良いテレビの番組を見ているように、二転三転する村、なんか世界が変化しようとしてる？ でも、なんか世界変わらな…続きを読む

ずっと未来の話。 もはや文化遺産となった「文字での手紙」を、自分に宛てて書くというのが、子供の頃にあった。 だけど、僕たちは仲間内でこっそりそれをお互いに届くようにした。 掌…続きを読む

運命の赤い糸。 ロマンチックですよね。でも、それが見えてしかも自分が好きな人がどこか遠くの違う誰かと繋がってるのを知ってしまったら、人は平気でいられるでしょうか？ そんな人と人を…続きを読む

誰もが恐れ、そして喜ぶ……心が動く「感想」。 その書き方……というか、書く時の簡単な心構えのようなものを、軽妙な語り口で書いてくれています。 刺激的なですが、内面まで突くその内…続きを読む

散発的な短さの会話が主体の物語です。 往復書簡……手紙と言ってもいいかもしれません。 その短い中に、銀河と孤独と、そして愛が詰まっています。 私達は、二十億光年の孤独に住みなが…続きを読む

村で一人淫魔サキュバスの犠牲者が出た。 それは、村の若い男衆を焚き付けることとなった……。 文体はむっちゃくちゃ真面目です。一見するとシリアスです。 ですが、内容はもう、リビトー…続きを読む

丁寧に丁寧に磨かれた言葉が、彼の最強の男を丁寧に浮き彫りにした彫刻のように映し出す。 そんな彼の行く先々では、常に暴力が呼吸のようについて回る。 小気味良く、そしてしっかりした肉…続きを読む

ストレス社会に生きるのは現代人だけじゃなかった。 明智光秀さんは度重なる上司のパワハラに、ついに内部告発どころか、討って出ることに決めたんです！ でも、彼はメンタルがとても細くて…続きを読む

スナイパー同士の戦いは、どこか恋にも似ている。 相手の癖を考えを思考を生き方をトレースするように理解し、そして待って……射つ。 いつしかそれは恋にも似る程に相手を理解して、そして…続きを読む

アンドロイドはゆめを見ないかもしれない。でも、連続性を持たないならば、それは【個】として確固たる何かがあるのかもしれない。 そう感じてしまう深みある作品がこちらです。 葬儀屋で…続きを読む

タイトルの通り、クラスメイトの一人がクジラになるお話です。 なんで、なぜ、どんな理由で。 それは謎のまま、小学生の「僕」の視点でそれらは語られます。 どこか、切なく、呆気に取ら…続きを読む

あー、あれ炎上しましたねー。いけませんぜ旦那ぁ。 しかしですね、それに偶然巻き込まれて飛び火しちまったーなんつったら、結構大変なんですよねー。 という所からの、この展開かよ！ 甘…続きを読む

主人公、死んじゃった。開幕です。 いや、これどーすんの！ の「先」から、物語は始まっています。 主人公が敬愛する彼女は、超天才だったのです！ こうして文明崩壊後の世界で「蘇生…続きを読む

引っ越した先の下宿。隣に住んでいたのはゴジラだった。 いや、ゴジラなんですよ、本当に。 怪獣でしょ？ 大丈夫なの！？ という心配をしながらも、なんだかとても真面目で、どこか気さく…続きを読む

まわる、回る、廻る。お寿司が目の前でくるくると。そんな回転寿司にやってきた老婦人が一人。 接客するのは、ロボット一人。町にも人は見えない。 どこか寂寥を漂わせながら、世界についてが…続きを読む

何故か朝起きたら怪獣になっていた男性のお話。大筋はそこに尽きるのですが、一人称視点で語られるそれは、本当に怪獣になった感がとても伝わってきます。 街があんなことになったり、空から光…続きを読む

本の終着点、果ての図書館。 そこには、一人の青年が迷い子を導く魔法を使いながら司書をしているという。 そこへある日ふらりと表れた彼女は、人では無かった……。 迷いを持った人間もた…続きを読む

文学的に語られちゃう狐娘とのデート話です。美人なあの娘にメロリンラブです。 突然吉祥寺で話しかけられた主人公は、わたわたしながらも、健気についていく。そんなラブです。 お稲荷は…続きを読む

学芸員が宇宙で輸送を行うというので、参加することとなった主人公。 船の名前は女性名「はるか」なのに、船内アナウンスは男性だし、学芸員は色々おかしいし……。 でも、それは本当にお…続きを読む

少女は人の心が読める「さとりもの」であった。 禁忌と言われているその洞窟に孤独な彼女が入った時、物語は動き出す。 その力は呪いにあらず。 その力は、制御出来る。 希望を持った少女と…続きを読む

いつも同じ夢を見る。 いつも殺されそうな夢だ。 だけど、ある日彼女がやってきた。 何度も救われても繰り返される悪夢。じゃあどこへ行けばいいのだろうか。立ち向かうしかない。 あな…続きを読む

その囁きが彼女の声ならば、きっといつまでも聴いていられる。 思春期のあの気恥ずかしさ。 思春期のあの胸の痛み。 それは後からしか正体の掴めない苦しさ。だからこそ、彼はもやもやの…続きを読む

この独特過ぎる程の世界が、やけに胸に残ります。
言葉の大切さが身に染みます。

おさん狐 そんな名前を聞いた事があるだろうか。 大丈夫、知らなくてもとっくりと語ってくれます。 おさん狐を題材にした映画の撮影中、不安を吐露する主演女優。しかし…。 後からじんわ…続きを読む

首が落ちても笑いが取れるとか、ある意味すごいコメディです。 隣り合わせの死と笑いとがあなたに襲い来る！ 死神の名前を持つ元殺し屋が、その腕を見込まれて、異世界で死神に転職……な…続きを読む

吟遊詩人。きっと冒険者パーティには要らないと思うかもしれません。 いやいやそんな事ないでしょ！ だって、歌って踊って（？）、気分もテンションも思うまま！ さらには、子守唄からデスメ…続きを読む

じっと立つ。 じっと経つ。 そして彼は想う。ずっとの人生を。 そして彼は長きを生きる。そしてそこに在り続けた。 人生の標識になったかもしれない。誰かの道標になったかもしれない。 …続きを読む

雨が大好きなんじゃなく、傘が大好きな莉子は、絶対に傘を差さない男のを見つけてしまって興味津々。 その日からずっと追っていた背中はやけに大きくて、機になって仕方がなくて……。 誰かに…続きを読む

測量という技は、魔術とは違う。 それでも、不必要な力はそれだけで災いを呼び寄せる。 静かな村で暮らしていたウネンは、魔術師ヘレーを探しにきた二人組によって世界をみる旅へと向かう事…続きを読む

欲しい言葉を言われた時、人はどれほど勇気づけられるのだろう。
無造作に投げる言葉。
相手にきっちりと届くための言葉。
その差は何だろう。

きっと、答えの一つはここに。

小気味のいいテンポの中、リアリティのある空気が駆け抜けます。 ああ、この人いそうだな。私が知らないだけで、きっと曲がり角にいそうな身近な人物。 悔しい想いも、切ない想いも、きっと…続きを読む

どうしてこうなったのか、語られない理不尽に、全武将が泣いた。みったんの可愛さに、もう誰も勝てない。そうだよね、おっさんよりも美少女になびくよね…あははうふふ。 最終的に史実通りなの…続きを読む

まるで詩の様に、でも、死の様に語る中、あの時代を語る物語。 我々と同じ位の年の人が、こんなにも決死の想いで悩んだ事は、等身大の悩みとしてリアルに胸に響く。 願わくば、彼が戻ってこれ…続きを読む

倫理観？　世界線？　全て無視だ！ いいか、これは勢いで全てが進む最強の小説なんだ！ ひたすら笑いました。ツッコミで脳の酸素が無くなります。どうしましょうお母さん。私、もう竹を食べ…続きを読む

まさかの地震対策からの、このノリに発展するとは…。敢えて最後まで謎を語らない事で、やってくるアレに対しての驚きが。中々にS（すこし）F（ふしぎ）かつ、S（S県）F（不可思議）でした…続きを読む