扇智史

　魔法自衛隊、それは陸・海・空の三自衛隊が設立された西暦1954年に、“魔界”を担当する“第四の自衛隊”として秘密裏に創設された非公式の防衛組織である。 　　　　　　　 　西暦…

「お前は独立労働組織、「連帯」の一員」 「ああ」 「そして私は政府側、ポーランド統一労働者党党員の部隊長」 「辞めたならそう言ってくれよ」 「辞めてない！」

『隣人』という存在が人々を襲う世界。 彼らを狩る隣人ハンター・カナコを友人に持つ主人公・モコは、ときおり彼女の狩りに同行し、隣人の死体を食べることを楽しみにしていた。 アイスやク…

　東京の大学に通うため、町田市の旧い木造平屋で暮らし始めた小熊は、スーパーカブと共に生活する場を一から造り始める。 　Life with motorcycle 　Life and…

推している少女二人の行動を見つめていたい語り手と、そんな視線にうんざりしてどこまでも逃げてゆく少女たちによる果たしない追いかけっこの行先は？ ちょっと不思議な百合短編です。 …

世界の終わり。 人類の滅亡。 文明の荒廃。 そんな終末世界での百合を書いていきます。 終わりに向かって歩いてゆく二人の少女の後ろ姿をただ眺めるような、そんな短編集です。 …

ミナミとシンシアは山に囲まれた田舎の高校に通う二年生。これまで特に不満もなく約一年半ほど身の丈にあった慎ましい高校生生活をおくっていた。しかし、高校二年生時、十七歳になるというミ…

クラリスは大学入学と同時に、ミシェルという女性と出会う。 ミシェルはとある有名バンドの熱狂的なファンだった。 音楽的な趣味が合い、クラリスとミシェルは関係を深めていくが、ひょんな…

マーシャ・マリノフスカ：組織「連帯」所属。運び屋。 ユスティナ・ノヴァク：ポーランド統一労働者党党員。部隊長。

優れたピアニストでありながら自分に自信を持てずにいた少女・稲澤夏凛は、高校1年の春、古生物学者の娘で帰国子女の鼓ひまわりと出会う。華々しい経歴と快活な人格の持ち主である彼女を、初…

　あり得たかもしれない歴史を辿った日本、東京。 　三発の原子爆弾が江戸以前の芦原へと返したこの地にて、人類初の宇宙飛行を企図した「オメガ計画」が進んでいた。計画に一技師として参加…

空飛ぶハンマーヘッドシャークが日本の夏の風物詩になって早十数年。 ある日、葉月の目の前に一頭のハンマーヘッドシャークが落ちてくる。 しかもその中から楓夏と名乗る少女が飛び出して…

１９世紀前半、ヨーロッパのとある地方都市、不荒緑。 小国の首都でしかないこの街にも、産業革命の煙や市民革命の熱が届きつつあった。 ギャンブルと投資三昧の放蕩生活を送る男装の麗人…

高校卒業を控えた小熊と礼子と椎。 三人は否応無く流れて行く時間を自分のスピードで回すため、スーパーカブで旅に出た。 小熊の高校生活最後の時間が終わり、新しい世界が動き出して行く。

高校二年生の石井は彼女の長谷川と付き合って数ヶ月経つ。 だけど現状はキス止まりでそれ以上仲を進展させることはできていない。 恥という概念がほとんどない石井は長谷川をセックスに誘い…

　三十年前、世界中で日本にだけ突如『異能力者』が発生した。超能力とも呼べる能力を持つ者達は政府によって、太平洋にある人工島『占環島』に閉じ込められた。荒れ果てた占環島に政府から派…

ある知的生命体(S群)が、宇宙を漂う巨大な廃船を発見した。 そこには「地球」という惑星に住む「人間」という知的生命体が暮らしていた痕跡があった。 その廃船から見つかった二つの生…

第七夜　葵 　十六歳の皇女、茜さす斎院と十三歳の葵右兵衛佐。 　絵巻のように麗しい都で一番の美男美女なれど、大人たちに弄ばれるように娶せられた二人。 　彼女は彼に恋をして、彼は…

アマチュア作家、黒岡衛星の『黒岡春日』時代を総括する作品集。河瀬羽槻氏主催の『殺伐百合小説』アンソロジーに寄稿した4作をここに公開します。 ※同人誌版にあった扉絵、並びに作品集…

「スナイパーとスナイパー。女と女。 殺意融け合う雪原の中、その最果てに決する勝負の行方は――。」 ある戦争にまつわる、オムニバス形式の女と女の話です。

言語に絶する美少女・心臓痕硝子の投身自殺から約一年。彼女の魔性の瞳は死後も人々を囚えて離さず、学院には彼女が遺したとされる「呪い」の噂がまことしやかに囁かれていた。亡き心臓痕を幻…

　1985年6月、とある団地内の炭鉱で爆発事故が発生。原因は正体不明のガスだった。口封じの為に団地の住人は隔離され、飼い殺されることとなってしまう。これまで確認されてきた、どれと…

脱走犯に特化した刑務所の女子棟の話。 刑務所モノにありがちな「レズのキャラも出てくるよ！」という感じではなく、作品のメイン属性が百合になります。 頭のネジが何本かブッ飛んだイカれ…

かつて戦争に敗北した軍事国家。そこにはたったひとつの女性小隊がある。 女軍人として白眼視されるヴィルヘルミナと、望まぬ結婚生活に鬱屈する高官夫人シャルロッテ。ふたりはかつて「戦友…

■2023年2月、電撃の新文芸様より２巻発売！ ■１巻発売中！！ ※書籍版とWeb版で異なる箇所、展開がございますのでご了承ください 崖っぷちの売れないアラサー声優『吉岡　奏…

自分の体を売って誰かの特別になろうとするキョウコをその日、買ったのは同じクラスメートのリンだった。 その日だけの関係、その日だけの特別。それだけで終わるはずがなくて…… 結局私た…

　高校三年生の三学期を迎え、東京の大学への進学を決めた小熊。 　新生活の準備も整い、高校生活の最後の時間を平穏に過ごそうとした小熊を、突然の不運が襲う。 　カブの転倒事故による骨…

産まれて七日後の名づけの場で、妖精たちから目に見えぬ贈り物を授かったお姫様がおりました。 自分の国と国民を護る為に、賢さや勇気、やさしさや品格をつかさどる妖精達から様々な祝福を授…

僕（君）：著述業、凡人。 友人：探偵、奇人。 本とインターネットを安楽椅子に、「友人」こと名探偵が活躍する新感覚ミステリー。

奇妙な怪物群に襲われだした二十一世紀末の地球、ユーラシア東端の軍港のある街にて。 類まれなる美貌と美声故に自由に生きることが叶わず、辱めを受けた末に非業の死を遂げた母を持つ少女…

【電撃の新文芸様より、第十巻発売予定です】 地平の全てを恐怖させた世界の敵、“本物の魔王”を、何者かが倒した。 その一人の勇者は、未だ、その名も実在も知れぬままである。 恐怖の時…

自他共に認める『あまのじゃく』な僕が始めた、死にたがりとの人生ギャンブル。 戯れ気分で命に触れて、冒涜して、弄んで。半ば必然的に、二人の一興は群像を渦中へと誘う。 笑えるほどに醜…

　物語には、生物の恒常性を突き抜けて人間や世界を変革する力など無い。 　もし、変革が起きたように見えたとしたら、それは既に人々の願いとして存在していたのだ。物語は単純に、既にある…

この学校では満月の夜になると不思議なことが起きる。 　 太平洋上の特殊な女学校に囁かれる噂の通り、ある少女の前に時間と場所を超越して一人の少女が現れる。 特殊な女学校に身を置く…

「私にあなたを撮らせてください！」 ――映画を学ぶ落ちこぼれの芸大生・内古閑早苗は、道ばたで偶然拾った奇妙な【捨てメイド】シャロンの美しさに惹かれ、彼女を住まわせることを条件に映…

21世紀中頃に突如外世界からの攻撃に晒されて文明の進捗が滞って数十年が経つ21世紀後半の地球。 通常の兵器ではダメージを負わせられない侵略者たちと対抗出来るのはワンドと称される…

　両親も友達も居ない孤独な少女だった小熊は、高校二年の時にスーパーカブという一台のバイクに出会った。 　スーパーカブによって広がった世界の中で数多くの人と知己を得た小熊は、高校三…

悪い妖精の支配する町から脱出したウィッチガールたちは新天地で新しい生活を始めている。 失った学習の機会を取り戻すために学校に通うことにしたマリア・ガーネットはその放課後にマルガ…

異世界ものもラブコメも、飯テロもお仕事小説も、人気ジャンルや求められる小説が書ける気がしない。 そんなことより今頭の中にある物語を外に出したい。 大体、プロデビューや書籍化が…

【2018年4月28日　KADOKAWAより発売】 　上原蒼は日曜日になると、海辺の病院へ行く。初鹿野ハルカと駒木沙也に会うためだ。ハルカはもう半年以上その病院に入院しつづけて…

だいぶ頭がゆるふわ、広丘（ひろおか）さんと、黙っていればとても美人、明科（あかしな）さん（女子高生）が、よく知っている知らない世界を無目的に旅します。 ※この物語は、法律・法令…

　2042年。 　瞳に装着されたレンズを通してネットに接続されている世界。 　人々の暮らしは大きく変わり、世界中、月や火星まで家にいながら旅行できるようになった世界。 　それでも…

大手IT企業に勤める吉田は、入社以来想いを寄せ続けた先輩にフられてしまった。 後先考えずにヤケ酒をした帰り道。 電柱の下でうずくまっていた家出女子高生を見つけた吉田。 その女子…

なし崩しに異世界との交流が始まった21世紀前半。 赤い砂漠の中にある小さな町「ピーチバレーパラダイス」と呼ばれいてた。 かつてはなんの変哲もないスモールタウンだったこの街は、住…

『口から先に生まれた男』と称される、高校生・柊木奈津雄が目を覚ますと、そこは死後の世界――天界だった。 しかも奈津雄は自死の罪に問われており今から裁判にかけられるという。身に覚え…

　現人類最後の日。それは案の定あっさりと訪れた、らしい。人類のいなくなった「再誕日」のあと。 　首から上だけの「わたし」と、人間じゃない《司書》。かつて合衆国と呼ばれた大地の一端…

暇な大学生・田村くんは、ある山にあるバス停で日付をまたぐと、鬼の隠れ里へ連れていかれるという都市伝説を耳にした。 面白半分でそのバス停に出かけた田村くんは、鬼ではなく奇妙でうる…

無人の屋敷に忍び込み、一夏を過ごす少女たち。 花が咲き乱れる庭で戯れ、ささやかな幸福を分かち合う。 しかし、お伽話のようなときは、無情に過ぎゆく。 穢らわしくも甘い、果実の香り…

「私、森島さんの写真を見てみたい。見せてくれませんか」「なぜ？」「あなたが、見て、感じて、撮ったものに、とても興味があるから」