概要
首だけの「わたし」と《司書》のぶらり逃避行。
現人類最後の日。それは案の定あっさりと訪れた、らしい。人類のいなくなった「再誕日」のあと。
首から上だけの「わたし」と、人間じゃない《司書》。かつて合衆国と呼ばれた大地の一端、テキサスの広大な荒れ地をわたしたちは進んで行く。たしかにこの地に生きたはずの者たちの痕跡を求めて、変わり果てたニンゲンたちの襲撃を掻い潜りながら。けれど、ときおり思うんだ——前の「わたし」は《司書》を名乗る彼女との間に、どんな関係を築いたのか。そしてこの「わたし」とは、結局のところ何モノなのか。
首から上だけの「わたし」と、人間じゃない《司書》。かつて合衆国と呼ばれた大地の一端、テキサスの広大な荒れ地をわたしたちは進んで行く。たしかにこの地に生きたはずの者たちの痕跡を求めて、変わり果てたニンゲンたちの襲撃を掻い潜りながら。けれど、ときおり思うんだ——前の「わたし」は《司書》を名乗る彼女との間に、どんな関係を築いたのか。そしてこの「わたし」とは、結局のところ何モノなのか。