読まれない小説を機嫌よく書く方法

作者 ピクルズジンジャー

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★★★ Excellent!!!

コメントの数・応援の数・☆の数。
そういった数の大きさで、評価や名声の『量』をはかることはできる。
だが、その数値と『自分の機嫌を取れているか』という満足感は、必ずしも比例するわけではない。

ひたすらに自分を殺して周囲の風潮に迎合すれば、もしくは読者の好みを分析すれば、おそらく一定の数値を得ることは可能なのだろう。
それで「俺は数字があればいい!」と、完全に開き直ることができるのならば、何も問題はない。

でも、自分の心に嘘をついて作品を手掛けているのなら、自分の機嫌を取ることはできない。数字が増えたという『刺激』を求めるあまり、『書くことができた満足感』という静かな幸せを失ってしまう。
最悪の場合「何でその物語を書きたかったの?」という、そもそもの理念を見失ってしまい、いつかは作品を手掛けること自体が、ほとほと嫌になってしまうかもしれない。

……ならさ、やっぱり『好きな内容』を『好きな文体』で『好きなように書く』のが一番だよ。自由の利かない商業作家でもない限りは、まず最優先するべきは自分の気持ちだと思うんだ。

たとえ読まれなくても、自分の機嫌を取るために。
たとえ評価されなくても、自分が満ち足りるために。
たとえ無意味な作品だと批判されても、自分が幸せを感じるために。

好きなように書くことが、何よりも大切だと私は思う。

★★★ Excellent!!!

 例えば可愛女の子ばかりを書く人、カッコいい男の人だけ書く人。絵なら乳袋、小説ならテンプレ。
 いわゆる技術がとか、趣味趣向がとかいろいろ作者に対して偏見を持たれやすい作品傾向を書き続けることには、その人の真があるからなんだと思います。
 でも立場的に声が小さくなってしまいがちで、何故それを書いたのかという本質が見えづらいのが現実です。
 見る側がネガティブに捉えているだけで、本人は大真面目にそれと向き合っているということが分かるエッセイです。
 何かとの比較よりも前に、住み分けっていうのがやはり重要なんだなと改めて感じました。
 
 凄く当然ながらマイノリティであるが故の心意気を学べる面白いエッセイです。
 オススメです!