概要
二人はどうして季節外れの海を目指したのか。
ミナミとシンシアは山に囲まれた田舎の高校に通う二年生。これまで特に不満もなく約一年半ほど身の丈にあった慎ましい高校生生活をおくっていた。しかし、高校二年生時、十七歳になるというミナミの誕生日をきっかけに二人の関係に変化が生じる。その日がたまたま体育祭で、その日が読んだ漫画に「十七歳の誕生日に自ら処女を捨てる女子高生」が登場してしまったものだから、ミナミは十七歳という年齢の意味とその後の自分の人生について悲観し、このままではいけないのではないかという考えに憑りつかれてしまう。それをうちあけられた親友のシンシアは、近々訪れる自分の誕生日に海へ二人で海へでかけないかと提案した。古い歌謡曲に大人が乗せて伝えたように、海を見て敢えて能天気にはしゃぐのもいいものではないか、と。その意味をうっすらと察した
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