上田　直巳

社畜道まっしぐらの主人公が、ちょっと不思議な体験をします。 それは、疲れすぎた脳が作り出した幻覚か？　それとも、力抜けよっていう夏の神様の御宣託か？ いずれにしても、明日をまた生き…続きを読む

北海道の小さな村に住む、作者様の祖父母の暮らしが四季を通して綴られたエッセイです。 田舎の村での「日常」の暮らし、スローライフ……いやいや、私にとっては、異世界冒険ファンタジーでし…続きを読む

なんだろう、この読後感は。 読み始めてすぐに思ったのは「狂気！」でした。 進むほどにその狂気がぐにゃりと歪んで渦巻いて､ぐるぐると蟻地獄の深い底へ引きずり込もうと画策するかのような…続きを読む

夏、高校野球、バッテリー……と言えば、熱い青春を描くのにもってこいの題材ですが、こちらの作品は主役が狸！ 昨今の少子化の影響もあってか、この界隈はいつの間にやらすごいことになってい…続きを読む

エモいという若者言葉では不釣り合いかもしれませんが。田舎らしい雰囲気、おばあちゃんのあたたかさ、地方の風習……いろんなノスタルジアが詰まっていて、体験したことがなくても懐かしさを感…続きを読む

活きの良いキャッチコピーにつられて拝読しましたが、良い意味で裏切られました。人間味があって、しっとりなめらかな泉質のようです。ほっこり、いいお湯加減でございました。

ほぼ会話だけの戯曲的な作品で、細かな設定は読み手に委ねられているところも面白いなと思いました。 美しい花を美しいままの姿で、いっとき冷たい氷の中に閉じ込めた、花氷。じっくり時間をか…続きを読む

黒いレースのようなアゲハ蝶。 それはあたかも、死者を見送る貴婦人の装い。 幼い頃の遠い記憶が手招きしている。 それは本当に現実？　それとも…… 何気ない日常の先に起きた不思議な体…続きを読む

冬が過ぎれば、春が来る。夜が終われば、朝になる。そうして子どもはちょっとずつ成長していく……そんなストーリー。 最後はちょっとせつなくて、でも、あたたかな、パステルカラーの似合う絵…続きを読む

何度生まれ変わっても、また君を見つけ出すーーなんて、ロマンチックな運命を描いた作品は数多ありますが。それが、何度も何度も♾️必然的に繰り返されるとしたら？ そんなナナメ上の切り口か…続きを読む

心の雨はそう簡単に晴れなくても、土砂降りをしとしと雨に変えてくれるような、穏やかな詩です。
雨は雨で、良いものですね。

あなたは、自分の生まれ育った家族に満足していますか？ 子は親を選べない。兄弟も。でも子供の頃は、家族と学校が「世界」の大部分を占めるという人は多いと思います。自分もそうでした。 だ…続きを読む

庭に植えたマリーゴールドが、素敵な世界へ誘ってくれました。 親指姫を思わせる、おとぎ話のような世界。小さい太陽のような花の影には、明るいだけでない事情も……。 それらをすべて、詩的…続きを読む

数話読めば、きっとわかるでしょう。いえ、エピソードタイトルだけでわかるかもしれませんが……この作品、ぶっ飛んでいる！！　これは作者様も、さぞかしぶっ飛んだヤベェやつに違いない！ と…続きを読む

見上げればほら、明るい太陽、爽やかな緑と青空、眩しい金髪……。 ヤンチャだった青年が心新たに頑張っています。 どんな過去があったって、また上を向いて生きていけばいいじゃない、そんな…続きを読む

この物語は、勇者が魔王城を目指して仲間と共に旅をして、様々な魔族に打ち勝ち、城に辿り着き、そしていざ決戦へ……！ 実際に読んだストーリーを、ざっくり要約すると、こんな感じだと思うの…続きを読む

宇宙船の中で目覚めた少年『キョウ』。彼の生活は、毎日ちょっと船外に出かけて、この惑星に棲むモンスターと戦うこと。 そのサポートをしてくれるのはホムンクルスの『メロン』ちゃん。クール…続きを読む

決戦を目前にした勇者のパーティ。その中で、言いたいことがある人がいるようです。 それ、今言う！？のOMGなカミングアウト。 短い中に上手くまとめられていて、最初から最後まで楽しいで…続きを読む

あいさつして、返ってこないとかなしいです。あいさつ返さないと、大変なことになりますよ……！と見せかけて、最後はなんだかイイ話。 その先には、あいさつすること自体よりも、もっと大事な…続きを読む

主人公のタリヤちゃんは、人々の尊崇を集める美しき魔導師。けれど本当の姿は、嬉しいときには踊り歌い、嫌なときには「嫌ぁよ」の天真爛漫な女の子。でも明るいだけではありません。 彼女と対…続きを読む

物語の始まりは、カナダの大自然。雄大なユーコン川を楽しむ父と息子……。そこへ、天変地異が起こります。 父は行方不明となり、辛くも助かった少年は、日本に帰ってから「もう一度あの場所へ…続きを読む

比喩的・抽象的な詩ながらも、断片的なシーンが色鮮やかに思い浮かびます。 思春期に無くした初恋の果実――失恋から始まる、最初は少し切ないストーリーのはずなのに、リズミカルでなんだか楽…続きを読む

クウコちゃんはごく普通の女子高生。でも、ちょっとした秘密がありました。彼女は狐火を操れるのです。 いやそれ「ちょっと」じゃない！と思ったあなたはご安心を。狐火なんてまだ序の口、この…続きを読む

すみません……。注意報が出ている中を、ノコノコ出かけていきました。もう、完全にノックダウンです……もふもふ。 雨の降る日の喫茶店で、コーヒーとシフォンケーキをお供に、単行本片手に読…続きを読む

闇が深いです。 主人公はいわゆる“社会的弱者”。劣等感を抱え、日々を苦しみながら生きています。 そんな彼女が動き出し、表題の『かれいなるかれいや』に関わるとき、さらに深い闇が広がり…続きを読む

主人公が不幸な死を迎える→神様や天使などが出てくる→いろいろ相談の上、異世界転生する という様式美はそのままに、転生したら…まさかの元の世界！？ そう、この『異世界転生』の先は昆虫…続きを読む

こたつで寝てはいけないと、おばあちゃんからいつも言われていた主人公。この日はつい、寝てしまいました。すると大変なことに…… 正直なところ、ちょっと真似してみたくもなりましたが。でも…続きを読む

例えば空を見上げた時、何も感じないこともあれば、ふと美しいと思ったり、感慨を覚えることもあるのではないでしょうか。 この作品は幼少期から大人になるまでの、いくつかの場面を切り取って…続きを読む

家族だからこそ言えないことや、近しいからこそ遠慮してしまうことってありませんか？ 15年間会っていなかった双子の兄弟。 弟は幸せな家庭を築いて仕事では出世、まさに順風満帆の折に…続きを読む

オカルト部と、謎の少女。物語の序章のようなお話でした。 恐怖の感情は結局のところ脳が生み出すものだと思いますが、欠けたピースは読み手の脳内で補完し、想像が恐怖を煽る、そんな作品かな…続きを読む

高校生の漫才コンビ。ツッコミ担当の高志くんが見つけてきたのは『全日本ツッコミコンテスト』。 それは予選はコンビで漫才、勝ち抜けば決勝にはツッコミだけが出場するというものでした。ボケ…続きを読む

年賀状、プレゼントの用意、クリスマスパーティー、大掃除……美味しいものをたくさん食べて飲んで、イベントをこなして。 楽しいけれど、気づけばもう年が明けて、なんとなく疲れて日常に戻っ…続きを読む

ある日、横暴上司の仲介でサニーさん（独身）のもとにやってきたのは、訳アリらしき少女、白銀桐子。 「あなたの曾孫です。未来から来ました」……って、訳がありすぎる！？ でもご心配なく…続きを読む

主人公の令嬢は、欠けない月ーー完璧な王子の本性を暴いてやろうと、潜入捜査を試みます。 気の強い令嬢は、どうやって欠けない月に挑むのか。 作中では令嬢が盤上遊戯に興じる場面もあります…続きを読む

ローグ（ならず者）の称号を持つノエルは、類稀なる四つものギフトを授かった冒険者。 その四つとは、器用、俊敏、激運、浪費家……いや『浪費家』って、ギフトなのか！？ そう、他の三つをカ…続きを読む

タグにもある通り、イイ意味でタイトル詐欺です！
裏社会の運び屋たちにヤラレました。

たくさんモノがあって、たくさんやる事があって、だからいつでも時間が足りない。そんな時代だからこそ、なにもないことが贅沢かもしれません。 ほんのり灯りと、美味しいごはん。文章も素朴な…続きを読む

現代日本にタイムスリップしてきた鬼と一寸法師。でもこのお話の主役はやっぱり、一寸法師を拾った「大学生女子」さん。彼女なかなかのツワモノです。 なんせキャッチコピーにある通り、本当…続きを読む

独特の世界観。独特の擬音語・擬態語を取り入れて、楽しくサクサク読めます。 内容は書けません。短いので、とりあえず読んでみてとしか。 この作者様の他の作品も拝見しましたが、なんだかダ…続きを読む

★★★★★Brilliant!!!!! 星が足りなかったので足しました。 今年読んだ短編の中でも、一番出逢えて良かった作品です。 物語の始まりは、ある夫婦の日常を切り取ったような…続きを読む

異世界に召喚された賢者は、日本の獅子堂学園の一クラス。 このとんでもない状況に「この天才に任せろ！」と立ち上がったのは、クラス一の秀才、秀也。なんと偏差値40！　そう、この学校、と…続きを読む

見た目はやたらイケメンなのに、中身ちょっと残念なヘタレ男子の深見くん。 （彼氏としては）ないわ〜、と思いつつ、観察してしまう。そして観察しているうちに……？ ヘタレはまず、じっく…続きを読む

二人の「アズマ」が編入してきた32人のクラスでは、次々とカップルが誕生して、半年経たないうちにその数14組。 こうなると、次はお前だ！の声が聞こえてきそうですが、そんな中でのお話で…続きを読む

おっちゃんが切り盛りするしがない居酒屋『珍肉食堂』。ここは他所では見られないような、ちょっと変わった食材ばかりを扱っているのが特徴です。……まあ、他のお店は出そうとも思わないような…続きを読む

魔王軍も資金不足に喘ぐ、世知辛い世の中。四天王最弱とされるアイザックは「土」の特性を活かして造幣局を任されていました。 このお話の主人公は、そんなアイザック様が心配で心配で心配な部…続きを読む

どんな事でも、何か一つのことを極めるのは素晴らしいことですが、この作品はゴリラを極めています。きわめてゴリラです。 ゴリラすぎて、読者の語彙もゴリラになってしまいました。 ゴリラに…続きを読む

草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草草…さて、緑化活動完了。今年も善行積んだぜ！ その結果は、作中でお確かめください。 神々のくだらない遊びに…続きを読む

行き倒れていた自称神。そこに通りかかった青年。不審者感溢れるこのおっさん、失礼、神様を、青年はとりあえず相手してあげます。 神様も、時代に合わせて進化するのか？　現代の青年が、古代…続きを読む

どうしても恩返しがしたい銀縁眼鏡と、ちょっと冷めた男子の押し問答が楽しい、現代版御伽噺？ 短編らしく、今後の展開を妄想させる終わりかたも良かったです。 何気ない行動が、何かを大きく…続きを読む

タイトルを見て、読まずにいられませんでした。情報が渋滞し過ぎていないですか！？ 中はもっとスゴイです。 祖母を亡くした悲しみと（そして河童）、思い出に浸るぬくもりと（そして河童）…続きを読む