ほぼ会話だけの戯曲的な作品で、細かな設定は読み手に委ねられているところも面白いなと思いました。美しい花を美しいままの姿で、いっとき冷たい氷の中に閉じ込めた、花氷。じっくり時間をかけて凍らせるのがコツだそうですが、そのぶん、ゆっくり融かすように読み解きたいお話でした。