闇が深いです。
主人公はいわゆる“社会的弱者”。劣等感を抱え、日々を苦しみながら生きています。
そんな彼女が動き出し、表題の『かれいなるかれいや』に関わるとき、さらに深い闇が広がります。
その闇は、今の日本社会が抱える闇です。
ホラーのようでもありながら、ジャンルは敢えて「現代ドラマ」というところに作者様の想いを感じました。
問題作というのは、こういうもののことだろうな、と思うようなチャレンジングな作品です。でも、問題が提示されるからこそ、それが議論され、解決が模索されるのですよね。
いつまでも目を背けていてはいけない、先送りにしてはいけない、現代社会に今ある闇を映した作品です。