第25話 休日

翌日、ミスティはアミューズメントパークに向かっていた。移動中もメンバー初めウジンやテソン、ジフもジュニョク、スンハン達も気が気ではなかった。だが心配とは裏腹に何事もなく無事に目的地に着いた。


車を降りたメンバー達は初めての場所にワクワクしていた。

着いた場所は三重県志摩市。

夏休みや冬休みなど長期の休みには家族連れでにぎわう。

そのせいか平日はとても静かな穏やかな場所だった。


ここに来たのは雑誌の撮影だった。

ミスティの特集企画。


雑誌者の担当者と挨拶を交わす。


「初めまして。ナチュラルの雑誌編集担当の佐々木です。彼は写真撮影担当の滝です。今日はよろしくお願いします。できる限りのミスティの皆さんの自然な姿を撮らせていただきたいので普段通りにお願いします。」


「今日はよろしくお願いします。」


テヘが代表で挨拶を交わした。


撮影中はスタッフを含め皆が最善の注意をはらった。


町並みを歩く姿や食べ歩きする姿など自然な動きを順調に撮影していく。


他のメンバーが撮影していると残りのメンバーでお土産など買い物を楽しんだ。

できるだけ全員での移動を心がけ、無事に終わる事が出来た。


「お疲れ様でした。ありがとうございました。出来上がりましたらお送りしますね!」


佐々木さんがマネージャーのヒョヌとミスティに話し帰っていった。


撮影が終わると、まってましたとばかりメンバーは3つに分かれて楽しんだ。

アトラクションを楽しむ、買い物を楽しむ、自撮りをしたり食べ歩きしたりと、人目を気にすること無く思いっきり楽しんだ。


次第にメンバーにも笑顔が戻る。

ここの処ずっと神経を張積めていたからか笑顔がきえていた。

だからこそこのひとときを皆は噛み締めるように楽しんでいた。


夕刻になり全員で移動する。

宿泊するホテルもいつもとは違いコテージのようになっている隔離された場所だった。リゾート地を思わせるような白で統一されたその場所でバーベキューをしたり花火をしたりと全てを忘れ楽しんだ。


その間もウジンは気を張積めていた。


常にカラスと交信し辺りを警戒していた。だが全くといっていい程、不気味なほどに何もなかった。



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