第26話

翌日、ミスティ達は移動を開始。途中、日本でも有名な伊勢神宮に寄りたいと、メンバーからの要望で急遽立ち寄ることになった。


平日であることもあり、あまり人通りも無く、騒がれる事もなかった。


ライトは神宮に入ると大きく深呼吸し空を仰いだ。


(この感覚。好きだな。)


自然と笑みがこぼれる。


後ろからシオンが抱きついた。


*「どうしたの?」


*「この空気感。好きだなぁって思って。」


すると前にいたジェイが振り向いた。


*「それ、分かる。僕も好き。何か落ち着くというか、気持ちが良い感じ?」


ミスティのメンバーは次々に同調して話が盛り上がった。

それだけここ最近の緊張が半端なく疲れを誘い出していたで在ろう事を物語っていた。

日本のお参りの動作をライトが教え皆でお参りを済ませた後、おかげ横丁を散策し、再び移動を開始した。


愛知県名古屋市のホテルに着いたのは既に暗くなってからだった。荷物を各部屋に置きマネージャーが手配してくれていたレストランで夕食を取った。


食事中、たわいもない話で盛り上がりメンバーは楽しんでいた。ソングンが


*「でもさ、日本に来て良かった。何も起こらないし、韓国でも何も起こって無いみたい。」


何気なくソングンが発言すると、テヘが困った顔をしていた。


「何も起こって無いことないでしょ。テヘは轢かれそうになったじゃん。」


ジェイが少し怒った感じでいうとドユンがチラッとテヘに目を向けながらも

同調する。


「そうだね。その後は何も無いみたいだし。テヘはあの時何で外に居たの?」


するとテヘは持っていた箸をおいて、目線だけを一瞬ライトに向けた後、何事もなかったかのように話した。


「シャワーしたら暑くなって、涼みに外へ出たの。自販機があるじゃん。ジュースも飲みたくなって。そしたらボディーガードのウジンさんが居て話をしてた。」


ライトはチラチラ見ているテヘの気配を感じていたがあえて気付かない振りをしていた。


すると、シオンが話題を変えるかのように突然ボディーガードの話をしだした。


「ボディーガードのウジンさんってカッコいいよね。」



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