第6話 合流

ー韓国ー<*韓国語>

韓国のとある地下に男は入っていった。よほど良いことがあるのか足早に進み扉の前に立つ。右横の機械に手をかざし指紋認証させると解除音と供に扉が開いた。


中には人がたくさんいたが通り越して一番奥の部屋に入った。


*「ボス、アゲハが入ったって本当ですか?」

*「本当だ。少し前に日本支部から連絡があった。任務にあたるそうだ。」


そう聞くと男は笑みを浮かべ要が済んだとばかりに出ていこうとした。


*「待て!」


ボスと呼ばれた男が呼び止める。


*「そう急ぐな。今はまだ、会うのはよせ。」


その言葉に眉をひそめ歩みを止めた。


*「なぜです?任務の邪魔はしませんよ。様子を見るだけです。」


そう言って再び出ていこうとする男をまたもや呼び止める。


*「待てと言っているだろ。話を聞け。仕事についてだ!」


その言葉になにかを感じたのか怪訝な顔をした。


*「今回のアゲハの任務に韓国うちも関わることになった。援護要請だ。」


*「援護要請?!」


その言葉に足を止めソファーに座った。

基本任務はチームで行う。だから他のチームがその場にいても関与しないのが暗黙のルールなのだ。にもかかわらず、今回、援護要請とはただ事ではない事を示している。


*「今回は、ちょっと厄介なことになりそうでな。」


そう言うと向かい側のソファーにボスは腰掛け資料を渡した。


受け取った男 通称<サジャ>は資料に目を通すと眉間にシワを寄せた。


*「これは…。」

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