第22話
監禁されて罰を受けてから何時間立ったか分からない。
だがアゲハは耐えた。
富豪はこれを機に自分の物になれと強要してきたのだ。
アゲハうんとは言わなかった。それがまた、富豪の逆鱗に触れた。
背中が焼けるような痛みと終わりの無い疼きに次第に限界が来ていた。
もうダメだ、と諦めかけたそのとき、現れたのがサジャだった。
サジャとはチームが違う。
たまたま近くで仕事をしていた帰りだった。
サジャは見知らぬはずのアゲハの姿を見た後怒りで富豪に制裁を加えたらしい。
と後から聞いた。
云わば、命の恩人なのだ。
そんな昔話を思いだし苦笑いした。
(また、助けてもらってる気がする。)
再びネオンを瞳に映す。
"アゲハ!テヘが狙われてる!ホテルの外!"
迷うことなく部屋を飛び出した。
乱暴に開けたドアの外にはマネージャーのヒョヌが何人かのボディーガードと話をしていた。
アゲハはスルーし非常階段から外に出た。
後ろから静止する声と複数の足音が聞こえる。
だが止まることなく階段を降り続けた。
そして地面に足をつけるとホテルの外に一直線に向かった。
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