第12話

サジャが合流したのは番組が始まる少し前だった。


ボディーガードとしてスタジオに入ったところで騒ぎがあった事を聞いた。


不審者にミスティのメンバーが襲われた、と。


狙われたのはドユンだ。

ライトがかばい怪我をした。


まただ。


又、この感覚…。


スタジオの観客席側から入りミスティを見る。


*(顔色が悪いな。)


曲が終わりポーズをきめた数秒後にライトが片膝を着いた。


直ぐにスタッフとメンバーが支えたのを見て駆け寄りたい気持ちに蓋をする。


回りを見渡しおかしな動きがないかを確認する。


何も無い事を確認して回りの警護に入った。


{ミスティの楽屋に~}


イヤホンから集合がかかる。と同時に仲間からのテレパシーが頭に流れ込んできた。


*<追跡不能だって。警察からの通達>


*"逃げられた…。"


サジャが舌打ちをする。


今回の事件から韓国警察も本腰を入れて捜査している。

何故なら今起こっているのはアイドル殺人未遂事件と称して韓国のみならす、アジア諸国、いや世界中にニュースとして報道されており、世界各国から注目されているらだ。それだけミスティの人気が高いとも言えるのだ。


ミスティが楽屋入りしたのを確認するとドアサイドに立ち警護にあたる。


*「今日から入った人?」


*「ハイ、ウジンです。」


*「よろしく、テソンだ」


サジャは新入社員らしく答える。

握手を求められた。


*「ジフには会ったか?ここの責任者の…」


*「いえ、まだ。」


*「後で紹介する。」


しばらくして女性スタッフが一人楽屋のドアを開けた。


*「車来ました。」


その言葉に回りのスタッフやボディーガードが一斉に動き出した。


サジャも回りを警戒しながら動き始める。


リーダーのテヘとジェイがライトに付き添うように出てくると回りを取り囲むようにスタッフが立っていた。


前と後ろにボディーガードが立ち、

移動の間は騒然としていた。


ボディーガードのテソンが一人外に出ている。


安全を確認した後合図を送り次々に出た。


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