第30話 狙撃

翌日のコンサートは大歓声のもと、無事に終了した。

スタッフもボディーガードもメンバー達もかなり緊張していたが、何事もなく終わった。

さすが、世界中が注目しているだけある、ファンの数のみならずマスコミや取材陣など相当数が駆けつけた。


怒涛の如く一週間が過ぎ、大阪に移動。

同じく大歓声の中、無事に終了。

テレビ局に出演し雑誌のインタビューに答え、忙しい一週間を過ごした。


スタッフ、メンバー達はもちろん誰もが何も起こっていない事に安堵していた。


東京のコンサート会場。

満席の中、順調にコンサートは進み大盛り上がり。終盤に差し掛かりメンバーの一人一人がコメントを言う場面。

時に笑いが入りながら穏やかな時間が訪れていた。


ジェイから始まりシオン、テヘ、ソングン、ジョハンと続き、隣に立っているジフンの番だった。

話を聴きながらライトは何気なく横のジフンを見た。

一瞬だった。

ジフンの胸に赤い点が。


咄嗟におもいっきり突飛ばした。


と同時にパンッと言う音が響きわたる。


突き飛ばされたジフンは反対側のジョハンにぶつかり二人とも倒れた。

突飛ばしたライトも後ろに弾かれたように倒れ込む。


ジョハンの白い衣装に赤い飛沫の用な模様が付いていた。

ジョハンは自分の顔に飛んだ液体を手でさわり拭き取るかのような仕草で拭った。


ジョハンの足の上にジフンは倒れたまま動かない。


シオンがジョハンを驚いた顔で見つめているのをジョハンは不思議そうに見ていたが拭った手を確かめたとたん叫んだ。

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